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「Gレコ ファンジン 暁のジット団」vol:15(各話箇条書き⑤) [Gのレコンギスタ ファンジン]

「ガンダム Gのレコンギスタ」のブログ内同人誌「暁のジット団」vol:15をお届けします。

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現在再視聴しながら記事を書いているのですが、vol:14ではクンパ大佐の情報の出し方の解明が出来たことで、またひとつGレコの不可解な部分が解明されたように思えます。

クンパ大佐が時折相手にカマを掛けるようなことを喋るのですが、そうやって相手に「こういうやり方もありますよ」と情報を出していたのでした。彼をビーナス・グロゥブの高級官僚だと考察したのはあながち突拍子もない推測でもないようです。

こうした深みのあるキャラクターが登場するのもこの作品の良い点です。初見でわからなかったことが何度か観ていくうちにわかるようになる。子供時代にわからなかったことが大人になってわかるようになる。人物造形ひとつで考え悩ませてくれる作品は昨今さほど多くはありません。

人間を描くことの面白さに溢れた作品です。またそれがアニメで表現されているところが特異な点で、実力ひとつでアニメの可能性を切り拓いてきた富野監督の凄い点でもあります。

そして物語はついに地球の1番外側のザンクト・ポルトに舞台を移しました。ザンクト・ポルトの住人までがアースノイド。その向こうにいるのが、スペースノイドになります。



第13話 月から来た者

トワサンガからやって来たドレッド艦隊を見て慌てるグシオン。すぐに迎撃準備に取り掛かるが、アメリアの暴走によって不測の事態が起きてタワーを破壊されることを怖れるクンパ大佐は、積極的にヘルメス財団のことを説明してグシオンを止めようとしている。

ドレッド軍がモビルスーツを出し、さらに地球人同士の共同戦線が模索される中で、クンパ大佐は若いベルリとアイーダに状況を委ねる。

クリムとマスクの間で出来た合意にアイーダも乗って、かりそめの共同戦線が構築される。ドレッド艦隊から交渉団のランチが出発したのを無視して、クリムはドレッド艦隊の旗艦を破壊して勝利する作戦を提案する。ドレッドは非公式の使者の白旗を信用せず、撃墜命令を出した。

ドレッド将軍がザンクト・ポルトに到着する。クンパ大佐は急いで身を隠す。ドレッドはアメリアの宇宙艦隊設立にピアニ・カルータ(クンパ大佐)が関わっている旨を伝え、レイハントン家の生き残りと合わせ、その人物の洗い出しを暗に求める。

アイーダは政治問題を大人たちだけに任せようとはせず、自分の目で確かめるためにトワサンガへ旅立つ準備をするようメガファウナに伝えさせた。



第14話 宇宙、モビルスーツ戦

ラライヤの記憶が戻る。彼女は自分を別動隊だと発言する。ドレッド軍はヘルメス財団はフォトンバッテリーの運搬しかやらない怠け者だと罵る。

マスクはドレッド艦隊を手に入れて、クンタラが独自の武力を持てるように画策する。彼はドレッドの艦にメッセージチューブを撃ち込んで返答を待つことにした。その中身は、降伏すれば地球への居住を認めるという内容だった。

クリムは自分が立てた作戦に固執しており、クリムとマスクは共同でドレッド軍を攻め立て、この動きを読んだマッシュナーがロックパイを使って迎撃させる。クリムもまたマスクと同じように地球での居住権と引き換えにドレッド艦隊に降伏を勧告した。

144番ナットで待機していたメガファウナがザンクト・ポルトに上がり、そのままトワサンガへ向かった。



第15話 飛べ! トワサンガへ

ラライヤの記憶が戻り、G-セルフで地球へ降りた理由が語られる。YG-111と呼ばれた機体は軍で不採用になったもので、偵察用に回され、地球に降りたらドレッド軍の到着を待つように指示されていた。その間にレイハントン家の生き残りを探すよう命令はあったが、見つかればいい程度の話で、ドレッド軍の中ではとうに昔話になっていた。

ドレッド家はフォトンバッテリーの技術を開示するように要求し、レイハントン家は反対していた。この対立によってトワサンガは分裂していた。

クリムはトワサンガと連携してゴンドワンとの戦いを有利に導こうとしていた。

サラマンドラとメガファウナがともに月の裏側シラノ-5に到着し、寂れたゲートに入港する。クリムらはモビルスーツで中に入り、ガヴァン隊に捕縛される。ラライヤはフラミニア・カッレと再会した。




13話から15話はかなり重要な情報が開示されました。

13話ではドレッド将軍からレイハントン家のことやピアニ・カルータのことが話題に出されます。ピアニの名前は出ていませんが、ヘルメスの薔薇の設計図を撒いている人間がいること、それらは密航者だから探し出して引き渡せとの要求です。

当ファンジンで考察してきたように、ドレッド家はレイハントン家と対立したことによってヘルメス財団から情報が入らなくなり、焦っている様子がわかります。またレイハントン家が再興されてしまうことも恐れているわけです。

トワサンガの人間がレコンギスタする際の最大の敵は、地球の重力と大気です。また地球に降り立ったのちにそこで自活するには土地とエネルギーがいります。それらの問題を解決することと、ヘルメスの薔薇の設計図の散逸を食い止めて、地球人の防衛力をこれ以上高めないなどの思惑があるようです。

ドレッド家は、フォトンバッテリーの情報がない限りヘルメス財団には逆らえない。ピアニとレイハントン家の子供を探しているのは、財団との関係修復と彼らを押さえることで交渉を有利に進めるなどの考えもあるでしょう。

ドレッド家の置かれた状況などは当ファンジンの過去の号をお読みください。

第14話で重要なのは、マスクとクリムの言動です。マスクはトワサンガの軍事力を手に入れようとしていますが、それはトワサンガのレコンギスタ派をクンタラが地球に導くことでクンタラを身分から解放させる思惑があります。クンタラとトワサンガの人間で国家を作れば、その中には身分格差は存在しなくなるのです。地球にとっては裏切り行為でもあります。

一方でクリムはトワサンガと連携することでゴンドワンとの戦争に勝とうとしています。アメリの覇権主義は、ゴンドワンを傘下に収めることで大きく進捗するはずです。彼は覇権をもって地球を統一し、ヘルメス財団に対抗する意思を持っています。

またヘルメス財団と険悪な関係になっているドレッド家は、フォトンバッテリーの情報開示を求める点では一致していますが、アメリアの覇権主義とは主導権争いでぶつかる運命にあります。

ファンジンで何度も指摘したように、クンパ大佐の裏の動きと、クリムとマスクの目的などを把握していないとわかりづらいですが、読み解いていくことで解読を成したときの快感が大きいのもこの部分だといえるでしょう。初見で感じなくてはならないのは、違和感ではないでしょうか。

なぜクンパは逃げたのか、クリムとマスクはなぜドレッド艦隊を欲しがっているのかなど。最初からすべての答えを示せと要求するのは、自分は何も考えたくないと宣言しているようなもので、恥ずかしいことです。


この続きはvol:16で。次回もよろしく。




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