「Gレコ ファンジン 暁のジット団」vol:16(各話箇条書き⑥) [Gのレコンギスタ ファンジン]
「ガンダム Gのレコンギスタ」のブログ内同人誌「暁のジット団」vol:16をお届けします。
更新は不定期。過去の記事は画面左側の[マイカテゴリー]の一番上をクリックするとすぐに探せます。
13話から15話では重要な情報が多く開示されました。トワサンガのドレッド軍が出てきて勢力が増えすぎたせいか、わかりにくさもこの部分で増えたように思えます。
vol:9でまとめたように、少年と少女の冒険譚としての流れが頭に入っていないと混乱してしまうので、是非とも参照にしていただきたいものです。
「ガンダム Gのレコンギスタ」の魅力はわかりやすさではありません。人間描写の深さや人間同士の対立の根深さなど、わかりにくいことを読み解いていくのが面白いわけです。
この物語は、安定していたリギルドセンチュリーに大きな波がやって来た歴史の一場面に過ぎません。またわかりやすい独裁者が侵略戦争を仕掛けてきたわけでもありません。戦いの種がばら撒かれ、それを回避させる可能性を秘めた少年と少女が世界を知る話なのです。
当ファンジンは物語が始まる前の部分から語り始め、物語の先にある物語の想像まで続けることで、より深くこの作品を楽しむことを目的としています。
第16話 ベルリの戦争
トワサンガのシラノ-5には地球では珍しくなったオリーブやブドウの巨木がたくさんある。アイーダとベルリがレイハントン家の屋敷に案内され、姫と王子と呼ばれる。レイハントン家の家臣はドレッド家のレコンギスタ作戦に反対。アイーダは子供部屋を記憶していた。
ルインはドレッド軍の簒奪を目論んでおり、一時的に仲間になって油断させようとしている。ドレッド軍はサラマンドラとガランデンを同時に奪うつもりでいる。クリムもまたドレッド軍を手中にしようと目論んでいる。クリムの狙いは自分がアメリアの大統領になること。
ベルリのG-セルフとガヴァン隊が衝突する。ベルリは憧れのアイーダが実の姉だと知って混乱状態になっていた。
第17話 アイーダの決断
シラノ-5の一部が壊れて土砂が流出してしまった。メガファウナは流出した土砂を回収する手伝いと称して港を出港した。G-セルフはガヴァン隊に性能を見せてしまったせいで、トワサンガ、アメリア、キャピタル・テリトリィの3者が奪い合うことになった。
だがカシーバ・ミコシが来ていたために戦闘は拡大せず、全員でゴミ拾いを始めることになった。
クンパ大佐はG-セルフを餌にMSビフロンの借り受けに成功する。彼はドレッド軍を狙うマスクの心を読んで、トワサンガそのものを手中にすることもできるとマスクに伝える。ドレッド軍の中では昔話になっているだけあって、彼らはクンパ大佐の正体にまったく気づかない。
パイロットたちがそれぞれの戦いに赴くなかで、アイーダは自分の戦いはなんだろうかと考える。ノレドは歴史政治学を勧められる。
クンパ大佐がランチでメガファウナに接触して内部に潜入する。彼はロルッカと邂逅し、ロルッカが健在ならばG-セルフに核の自爆装置でも仕込んだか、自分は争いの種をもみ消すために地球に降りた、自分はロルッカほど悪辣ではない、専門家の考え方はいつも一直線で、とロルッカをなじるような科白を吐く。ロルッカは彼こそヘルメスの薔薇の設計図を流出させた犯人だと思っている。
第18話 三日月に乗れ
クンパ大佐はG-セルフをドレッド将軍との交渉に利用しようとしている。G-セルフとメガファウナはいずれの勢力にも属さないので、いずれからも狙われやすい立場にある。カシーバ・ミコシの近くにいて身を守っているが、クレッセントシップの近くに移動したがっている。
G-セルフとクレッセントシップの関係をロルッカは知っている。
マスクとクリムが同じことを考え、G-セルフ奪取のためにメガファウナへ近づく。トワサンガのマッシュナーらはカシーバ・ミコシの近くでの戦闘は避けたい。各陣営が乱れ合って混戦となるなか、メガファウナはクレッセントシップに取りつき、戦闘は終了した。
G-セルフのベルリは、クレッセントシップのメインエンジンルームに潜入してエンジンを起動させた。
第18話までは以上です。
第17話でクンパ大佐がロルッカと接触した際の会話はまさに蒔かれた種で、どう解釈するのかは視聴者に委ねられている部分です。当ファンジンではvol:14で考察したように、最初の核兵器云々の部分はベルリとアイーダが本格的に邪魔になってきたのであなたの立場ならできるでしょうとそそのかしたのだと解釈しています。つまりG-セルフには核兵器は積んでいないわけです。
この部分はお互いに腹の探り合いをしているわけですが、ピアニ・カルータとしての悪行の数々がのちにバレたクンパ大佐と違い、ロルッカは人物像が不明のままだったので、わずかな手掛かりから想像力を働かせて読み解くしかありません。何かの専門家らしいと匂わされています。
レイハントン家の家臣がレコンギスタに反対しており、レジスタンスとしてテロを画策する可能性もあるので、そのことかもしれません。ロルッカに対してヘルメスの薔薇の設計図のことは棚に上げさせ、レコンギスタに反対する彼らを牽制したと考えるのが妥当かなと推測します。
その部分と関連してG-メタルでクレッセントシップのエンジンが起動した部分を考察すると、当ファンジン(vol:3)で繰り返し指摘してきた、レイハントン家は再征服(レコンギスタ)には反対していたが、再入植の準備は進めてきたとの意味がわかると思います。
地球の受け入れ準備が整い、スペースノイドの地球への再入植が行われる際には、クレッセントシップの能力を最大限に使って人を運搬しなくてはいけない。16話の冒頭を観れば、運ぶのは人だけでなく植物や動物も含まれるかもしれないわけです。
それまではクレッセントシップの能力を制御して、レコンギスタに使えないように機能を制限していたと解釈できるわけです。その能力をレイハントンは子供たちとG-セルフに託した。ところがその機能はすべてロルッカとビスケスには伝えられていない。ここを踏まえるとG-セルフは設計図だけが残っていたと考えられる。設計図だけだったので、ドレッド家からも隠すことが出来た。
以上のことから、レイハントン家は再征服(レコンギスタ)を阻止しつつ、再入植を準備していたと考えられるのです。そこにはスコード教の教えが存在する。ではスコード教とは何か。ここを考えなくてはGレコの解釈は進んでいかないわけです。
レイハントン家の殺された当主は、子供たちにスペースノイドの再入植の準備を進めさせようとしていたはずです。また、これは偶然でしょうが、ベルリが再征服(レコンギスタ)を食い止め、アイーダが再入植の準備を開始する立場になったこと、つまり武をベルリが、政治をアイーダが受け持つ運命になったところもすでに考察した部分です。
こうした諸々のことから、自分はファーストガンダムとGレコが密接な関係にあると考えたわけです。
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13話から15話では重要な情報が多く開示されました。トワサンガのドレッド軍が出てきて勢力が増えすぎたせいか、わかりにくさもこの部分で増えたように思えます。
vol:9でまとめたように、少年と少女の冒険譚としての流れが頭に入っていないと混乱してしまうので、是非とも参照にしていただきたいものです。
「ガンダム Gのレコンギスタ」の魅力はわかりやすさではありません。人間描写の深さや人間同士の対立の根深さなど、わかりにくいことを読み解いていくのが面白いわけです。
この物語は、安定していたリギルドセンチュリーに大きな波がやって来た歴史の一場面に過ぎません。またわかりやすい独裁者が侵略戦争を仕掛けてきたわけでもありません。戦いの種がばら撒かれ、それを回避させる可能性を秘めた少年と少女が世界を知る話なのです。
当ファンジンは物語が始まる前の部分から語り始め、物語の先にある物語の想像まで続けることで、より深くこの作品を楽しむことを目的としています。
第16話 ベルリの戦争
トワサンガのシラノ-5には地球では珍しくなったオリーブやブドウの巨木がたくさんある。アイーダとベルリがレイハントン家の屋敷に案内され、姫と王子と呼ばれる。レイハントン家の家臣はドレッド家のレコンギスタ作戦に反対。アイーダは子供部屋を記憶していた。
ルインはドレッド軍の簒奪を目論んでおり、一時的に仲間になって油断させようとしている。ドレッド軍はサラマンドラとガランデンを同時に奪うつもりでいる。クリムもまたドレッド軍を手中にしようと目論んでいる。クリムの狙いは自分がアメリアの大統領になること。
ベルリのG-セルフとガヴァン隊が衝突する。ベルリは憧れのアイーダが実の姉だと知って混乱状態になっていた。
第17話 アイーダの決断
シラノ-5の一部が壊れて土砂が流出してしまった。メガファウナは流出した土砂を回収する手伝いと称して港を出港した。G-セルフはガヴァン隊に性能を見せてしまったせいで、トワサンガ、アメリア、キャピタル・テリトリィの3者が奪い合うことになった。
だがカシーバ・ミコシが来ていたために戦闘は拡大せず、全員でゴミ拾いを始めることになった。
クンパ大佐はG-セルフを餌にMSビフロンの借り受けに成功する。彼はドレッド軍を狙うマスクの心を読んで、トワサンガそのものを手中にすることもできるとマスクに伝える。ドレッド軍の中では昔話になっているだけあって、彼らはクンパ大佐の正体にまったく気づかない。
パイロットたちがそれぞれの戦いに赴くなかで、アイーダは自分の戦いはなんだろうかと考える。ノレドは歴史政治学を勧められる。
クンパ大佐がランチでメガファウナに接触して内部に潜入する。彼はロルッカと邂逅し、ロルッカが健在ならばG-セルフに核の自爆装置でも仕込んだか、自分は争いの種をもみ消すために地球に降りた、自分はロルッカほど悪辣ではない、専門家の考え方はいつも一直線で、とロルッカをなじるような科白を吐く。ロルッカは彼こそヘルメスの薔薇の設計図を流出させた犯人だと思っている。
第18話 三日月に乗れ
クンパ大佐はG-セルフをドレッド将軍との交渉に利用しようとしている。G-セルフとメガファウナはいずれの勢力にも属さないので、いずれからも狙われやすい立場にある。カシーバ・ミコシの近くにいて身を守っているが、クレッセントシップの近くに移動したがっている。
G-セルフとクレッセントシップの関係をロルッカは知っている。
マスクとクリムが同じことを考え、G-セルフ奪取のためにメガファウナへ近づく。トワサンガのマッシュナーらはカシーバ・ミコシの近くでの戦闘は避けたい。各陣営が乱れ合って混戦となるなか、メガファウナはクレッセントシップに取りつき、戦闘は終了した。
G-セルフのベルリは、クレッセントシップのメインエンジンルームに潜入してエンジンを起動させた。
第18話までは以上です。
第17話でクンパ大佐がロルッカと接触した際の会話はまさに蒔かれた種で、どう解釈するのかは視聴者に委ねられている部分です。当ファンジンではvol:14で考察したように、最初の核兵器云々の部分はベルリとアイーダが本格的に邪魔になってきたのであなたの立場ならできるでしょうとそそのかしたのだと解釈しています。つまりG-セルフには核兵器は積んでいないわけです。
この部分はお互いに腹の探り合いをしているわけですが、ピアニ・カルータとしての悪行の数々がのちにバレたクンパ大佐と違い、ロルッカは人物像が不明のままだったので、わずかな手掛かりから想像力を働かせて読み解くしかありません。何かの専門家らしいと匂わされています。
レイハントン家の家臣がレコンギスタに反対しており、レジスタンスとしてテロを画策する可能性もあるので、そのことかもしれません。ロルッカに対してヘルメスの薔薇の設計図のことは棚に上げさせ、レコンギスタに反対する彼らを牽制したと考えるのが妥当かなと推測します。
その部分と関連してG-メタルでクレッセントシップのエンジンが起動した部分を考察すると、当ファンジン(vol:3)で繰り返し指摘してきた、レイハントン家は再征服(レコンギスタ)には反対していたが、再入植の準備は進めてきたとの意味がわかると思います。
地球の受け入れ準備が整い、スペースノイドの地球への再入植が行われる際には、クレッセントシップの能力を最大限に使って人を運搬しなくてはいけない。16話の冒頭を観れば、運ぶのは人だけでなく植物や動物も含まれるかもしれないわけです。
それまではクレッセントシップの能力を制御して、レコンギスタに使えないように機能を制限していたと解釈できるわけです。その能力をレイハントンは子供たちとG-セルフに託した。ところがその機能はすべてロルッカとビスケスには伝えられていない。ここを踏まえるとG-セルフは設計図だけが残っていたと考えられる。設計図だけだったので、ドレッド家からも隠すことが出来た。
以上のことから、レイハントン家は再征服(レコンギスタ)を阻止しつつ、再入植を準備していたと考えられるのです。そこにはスコード教の教えが存在する。ではスコード教とは何か。ここを考えなくてはGレコの解釈は進んでいかないわけです。
レイハントン家の殺された当主は、子供たちにスペースノイドの再入植の準備を進めさせようとしていたはずです。また、これは偶然でしょうが、ベルリが再征服(レコンギスタ)を食い止め、アイーダが再入植の準備を開始する立場になったこと、つまり武をベルリが、政治をアイーダが受け持つ運命になったところもすでに考察した部分です。
こうした諸々のことから、自分はファーストガンダムとGレコが密接な関係にあると考えたわけです。
この続きはvol:17で。次回もよろしく。
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