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「Gレコ ファンジン 暁のジット団」vol:62(Gレコ2次創作 第21話・前半) [Gのレコンギスタ ファンジン]

「ガンダム レコンギスタの囹圄」


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第21話「法王庁の影」前半



(OP)


∀ガンダムとターンXの衝突が作り出した巨大な光球は、最も近い位置にあるクリムトン・テリトリィでも観測された。

早起きしていた人々は誰もがその光の球を目撃して、神々しい輝きに世界で何かが起こる予感を感じた。

その輝きは、大西洋を東から迂回してクリムトン・テリトリィを目指していたシルヴァーシップのレーダーにも捉えられた。

クリム「なんだ、あの巨大な光球は」

そう訝しみながら、クリムはミック・ジャックの姿になった銀色のアンドロイドに指示して船を光球が観測された場所へと移動させていった。

エンフォーサー「大型のモビルスーツが出てますね。あれは∀ガンダムとターンXという機体で、人類を滅亡に導いたときの忌々しき機体です」

ふむと頷いてからクリムはエンフォーサーの知識が最初からあればこうはならなかったとも後悔した。いま彼は航海中に部下に裏切られて海に叩き落された大航海時代の船長のような立場になっていた。もう一度這い上がるために何が必要なのか・・・。

クリム「ミック、教えてくれ。いまのオレには君とG-セルフだけがある。もう1度何かを成す手段はあるだろうか」

エンフォーサー「いま法王庁のラジオ放送を受信していますけど、どうも彼らはあなたを悪人に仕立ててクリムトン・テリトリィをもう1度キャピタル・テリトリィに名前を変更しようとしてます。あなたはビルギーズ・シバを処刑した人物として法王庁の名義で死刑勧告が出され、宇宙で戦死した旨が発表されてしまっている。ゴンドワンのラジオは、政府があなたを国家の防衛任務を放棄して私欲のために軍隊を利用した罪で告発して、新生キャピタル・テリトリィに対して和解を持ち掛けている。アメリアではあなたのお父さまが、罪深い息子なれど親子である以上葬儀を行うのは当然だと・・・これは家族愛のある人物だと国民に印象付ける作戦でしょうね。またあなたはあの父親に政治利用されている。こうなると未開の地にでも行ってそこの王様になるか、ビーナス・グロゥブへでも行くか」

クリム「オレは死んだことになっていて、居場所はもうないというわけか・・・。このままふたりであのときのように気ままに世界を回るか。それとも・・・」

エンフォーサー「ちょっと待ってください。法王庁から全人類に対してターンXの捕縛命令が出ていますね。ターンXというのは宇宙世紀で最も攻撃的種族の負の遺産ですから封じ込めたいのでしょう。あれを手土産に恩赦を求めることもできるかもしれません。それにあたしもいる。あたしはエンフォーサーといって残留思念の入れ物で、ターンXとエンフォーサーは本来地球人の眼に触れさせてはいけないものなんです。∀ガンダムについてはルインという人物の機体なのでいましばらく使わせておくようですが・・・。いや、待ってくださいよ」

クリム「すまん。オレにはミックが言っていることの意味がさっぱりわからない」

エンフォーサー「あたしはあんなところであんな死にざまをして、悔しいんですよ。でもこのままあなたを終わらせてしまうのも悔しい。敵はあたしたちが考えていたよりずっと大きく古いものなんです。あたしはあなたの覇権主義に賭けましたけど、こんな姿になってみてわかったんです。覇権主義で成功するのは1代限り。そのあとは作り上げた権威をめぐって争いをするか、官僚が権威を簒奪するかしかありません。覇権主義はその暴力を肯定するために統治者に大きな権限を与えます。1度国家がこの大きな権威を認めてしまうと、それは容易に変えられない。変えることが出来ない。独裁の仕組みは独裁者が死んだ後も残り続けるんです。あたしたちの夢は、残念ながら間違っていました」

クリムは言葉ではそれに答えなかったが、沈んだ表情で小さく頷いた。

エンフォーサー「でもあたしはあなたをこのままでは終わらせない。あなたはまだ若い。あなたの魅力は衰えてなどいません。働く場所はまだまだあるんです」

そう告げるとミック・ジャックの思念が宿ったエンフォーサーは、シルヴァーシップの速度を上げた。

エンフォーサー「あなたとあたしを陰で操っていたのは法王庁です。本当は彼らに復讐したいけど、いまは我慢して恩赦を求めるためにターンXを手に入れましょう。おそらくルインに∀ガンダムを与えたのは、ここで戦わせるためではないはず!」

クリムは、初めてエンフォーサーの冷たい手を触った。

クリム「ミック・・・。あんな冷たい宇宙で君を死なせたオレを、まだ守ってくれるのだな」

ミック「当り前じゃないですか。いまはまだわからないでしょうけど、あたしたちはずっと一緒なんですよ。ふたりを分かつものなど、本当は何もなかったんです」






ジムカーオ「文明というのはときおりリセットしてやらないと、進歩の果てには黒歴史しかないのだ」

彼は薔薇のキューブの指令室でエンフォーサーに対して話をしていた。エンフォーサーは任務を遂行することに掛かりきりで誰も彼の話を聞いてなどいなかったが、ジムカーオにとってそれは関係のないことだった。彼は対話者を必要とはしない。

クンタラからスコード教に改宗したときから、彼は究極的に神との対話を諦めていた。クンタラの神も、スコードの神にも助けを求めないから彼は神を捨て孤独になりえたのだ。

暗い室内で、彼はずっと独り言を呟いている。拠るべき神を捨てた人間にとって重要なのは、信念だけであった。

ジムカーオ「∀ガンダムで文明をリセットできたのは幸いな話だ。それでクンタラの原型が生まれたことなど小さな問題に過ぎない。文明は生まれ、崩壊する。これを繰り返せばよい。宇宙世紀の果てに何があるかを人類が知る必要などない。人類は未熟で、都合よく進化したりしないからだ。宇宙世紀は長く続きすぎた。その原因は、宇宙世紀のごく初期にアクシズを落としそこなったからだ。シャア・アズナブルという歴史的人物が小惑星を地球に落としていさえすれば、宇宙世紀は産声を上げた瞬間に死んでいた。勤労意識に目覚めたスペースノイドが地球に再入植して、新しい秩序を地球にもたらしていた。それを博愛主義か何か知らんがそんなもので阻む力が働いたから、宇宙世紀は存続し、イノベーションは利権化したのだ。人類はいま1度アダムとイヴから始めればよい。そうは思わないかね?」

中央指令室のエンフォーサーは、ムーンレイスの攻撃を分析し、対応指示を出し続けている。

ジムカーオ「宇宙世紀の技術で地球を再生しようなどと考えるから、宇宙世紀の存続派や復活派が生まれる。そしてそこに利権の継続を見出す人間が出てくる。真のレコンギスタとは、地球文明を完全崩壊させたのちにアダムとイヴが地球に降り立つことだ。ピアニ・カルータとかいう男はまったく何を血迷って、競争が遺伝子を強化するなどと考えたのか。1度衰えた遺伝子が再強化されることなどない。遺伝子は環境に適応して再構成されていくだけだ」

エンフォーサー「内部に侵入者あり。映像を出します」

思考を中断されたジムカーオはしかめっ面で画面を見た。

ジムカーオ「ああ、これはノレドくんとハッパくんだな。捨ておけ。法王庁の利権主義者どもが始末するなり、始末されたりするだろう。どちらでもよい、そんなことは」

彼はいま1度自分の考えに集中した。

ジムカーオ「・・・、外宇宙にまで進出した人類は、宇宙のどこにも神などいないと身をもって体験したはずだ。神はおらず、神の衣をまとった者が神の言葉と偽り人を騙す。だがそれすら新世界には必要ないものだ。あるべきは勤労意識のみ。いまはスペースノイドすら増えすぎた。神を屠り、新人類が新たに創造する神こそが真の神である」

それが、信仰を捨てた彼の結論であった。ビーナス・グロゥブの検察官僚だった彼は、スコード教への改宗を契機に真の無神論者として信仰の根源を探っていたのである。








自己犠牲の精神がアクシズの進路を変えたとき、ゲル法王とウィルミット長官は思わずおおと声を上げた。地球は滅亡の危機を救われたのだ。

ウィルミット「あの方が地球を救った? これは本物の映像なんですよね? 怖ろしい話ばかりだったので救われたような気分になりました」

ひとりの神学者として映像と向き合っていたゲル法王も興奮を隠しきれない様子であった。

ゲル法王「なぜこのような素晴らしい映像が禁忌になっていたのか。鍵が掛かっているということは禁忌になっていたということですから。人々を滅亡の際から救ったこの映像をスコード教の原点として人々に見せることが出来れば、人類は再び争いごとを起こさなかったかもしれませんのに」

リリン「白いのがみんなを助けた?」

ゲル法王「そうですね。白いモビルスーツに乗った人が奇跡を起こしたのです」

不可解なのは、法王の言う通りその映像が禁忌になっていた事実であった。なぜレイハントン家はこの映像に鍵をかけて秘匿したのか。

ウィルミット「拝見したところ、あのモビルスーツに落下する隕石を止める力はなかった。そこで何かが起こったのですね」

ゲル法王「奇跡が起きたわけです。うん、そうですね。しかし、機械の力を使っています。増幅されたかのような印象を持ちました」

ウィルミット「力が機械で増幅された。奇跡が宇宙世紀の技術を前提にしていたから、スコード教の原点になった出来事でありながら封印するしかなかったのでしょうか?」

ゲル法王「それもあるでしょうが、こうも考えられます。重力に捕まり大気圏内に落下していく隕石を小さなモビルスーツで押し返したあの人物が、決して技術を肯定し称賛する人物ではなかったということです。あの特別な力自体を称賛してしまう可能性があったから・・・」

ウィルミット「封印されたと。なるほど。称えるべきはその前の自己犠牲の精神であると」

ゲル法王「そうです」

ウィルミット「ニュータイプという力と宇宙世紀の技術を前提に信仰を興してしまうと、それはオカルトや文明への過信に繋がって、のちの宇宙世紀が引き起こした戦争の継続の否定ができなくなってしまう。だからこそ、この映像は封印された」

ゲル法王「一方で、偉大な自己犠牲精神がもたらした最大の奇蹟でもあった。だから、保存しながらも封印せざるを得なかった」

彼らが赤いモビルスーツの人と呼ぶ人物は、文明を亡ぼしたのち、スペースノイド主導で地球を再建しようと考えていた。

一方で白いモビルスーツに乗る人物は、宇宙世紀の技術を使って破滅から人間を救ったものの、文明そのものの瑕疵を肯定していたわけではなかった。白いモビルスーツの人物は、文明は別のものによって何かしらの進化を遂げる可能性があると信じ、人を救ったのだ。

ゲル法王「これから我々がなすべきことは、白いモビルスーツの人物が信じたことを探すことでしょう。彼の人類への信頼の原点は一体何だったのか。それもまた奇蹟だったのでしょうか」







ぶつかり合ったIフィールドは、直径100㎞にも及ぶ巨大な光球を作り出した。

稲妻が幾筋も走り、空中に雷鳴が轟いた。光球が消え去ると、∀ガンダムとターンXは互いにビームライフルを構えて相手の撃墜を狙った。パイロットはまったく操舵が効かず、互いに相手の機体がどこの誰のものかもわからないままに戦い続けた。

ケルベス「自動操縦に切り替わった? なぜだ!」

地球に戻って来た途端始まったこの戦闘に、ケルベスは戸惑った。2機は人間の思惑を超え、もっと大きな怨念のようなもので突き動かされているかのようだった。互いが果てるまで戦い続ける運命を背負わされているかのようだった。

ケルベス「何が起こってるのかはわからんが、オレには帰らなきゃいけない故郷がある! それを汲んでくれよ、ターンX!」

ケルベスは必死にコントロールを取り戻そうとあてずっぽうでパネルを触ったり操縦桿を回したりしてみた。1㎞ほどの距離を空けて正対しつつ互いに間合いを計っているとき、敵機の股間の部分にコクピットがあるのを発見した。

ならばと放ったワイヤークローで接触回線を開くと、敵パイロットに呼び掛けた。

ケルベス「オレの名前はキャピタル・ガード所属ケルベス・ヨー中尉だ。そちらの名前と所属は?」

ワイヤークローで胴体を縛られて身動きが取れない∀ガンダムのルイン・リーは、懐かしいその声に戸惑っていた。キャピタル・ガード候補生で主席卒業を果たしたルインの恩師がケルベスだったからだ。ルインは思わず返事をしてしまいそうになって、その言葉を飲み込んだ。

ルイン(よく考えるんだ、ルイン。この2機は似たような機体だと思われる。おそらくは作られた時代が同じなのだろう。ということは、相手の機体も発掘品で、同等の性能があるとみなければならない。オレはいまクリムトン・テリトリィの領主であっても、キャピタル・テリトリィを爆撃したわけでもキャピタルの人間を殺したわけでもない。ケルベス教官にマスクのことが知られていたとしても、言い逃れはできる。ここは下手に出て、あの機体をこちらのものにするか・・・)

そんなルインの思惑を察したかのように、∀ガンダムは激しく蠢動し、ワイヤークローを振りほどくと再びビームライフルを構えた。ワイヤークローはターンXの右腕に収まり、接触回線は途切れた。

ルイン「操縦ができなければ、何もさせてもらえないか」

ルインは操縦系から完全に手を放して、何か手掛かりがないか辺りを見回して観察した。モニターは謎の文字を浮かび上がらせて点滅するばかりで、その記号が何を表しているのかルインには理解できない。機体はビームライフルを構えてはいるが、それはルインが意図して動かしているわけではない。

同様に、ケルベスもまた操縦を諦めて状況の把握に努めていた。

ケルベス「ワイヤークローは思いのままに使えたわけだ。ということは、攻撃に関してはこちらの思いのままに動く。敵から離れようとすると(操縦桿を手前に動かす)操舵が利かない。機体が敵と戦いたがっている。ということは、この2機はかつて戦ったことがあり、その際にインプットされたものがどの時代のどんな命令にも優先するように設計されているということか。それとも、この機体には考える力なり、感情があるということだろうか?」

∀ガンダムに対して執拗に戦いを挑んでいくターンXを、ケルベスはそう分析した。いにしえの時代より続く争いの根源が、解消されないまま果てしなく継続されているのだ。

ケルベスがいま一度相手パイロットに接触を求めようとしたところ、威嚇するかのような艦砲射撃が2機を襲った。操縦系統が元に戻り、ケルベスとルインはすぐさま機体を相手から離した。

メガ粒子砲を撃ってきたのはシルヴァーシップであった。驚いたケルベスはターンXを大きく後退させた。するとシルヴァーシップの中からG-シルヴァーが飛び出してきた。

ケルベス「なんであいつがこんなところに。それに薔薇のキューブに関することは地球人には伝えられていないはずだが。それともすでに地球でも宇宙世紀復活派が暗躍を始めているのか?」

驚いたのはケルベスだけではなかった。ルインは眼前に出現した銀色のG-セルフに唖然とした。G-セルフはレイハントン家の御曹司であるベルリだけのものと思っていたからだ。

ルインはG-シルヴァーと距離を置きながら、声を出すと相手に正体がバレると思いつつも、意を決してマイクを使って呼び掛けた。

ルイン「そこのパイロット」

その声を聞いて、ケルベスは∀ガンダムに乗っているのが教え子のルインだと知った。マスクとしてクンパ大佐に操られながら、最後までメガファウナに抵抗した男であった。ルインの声は風に遮られながらも辺りに響き渡った。

ルイン「その機体はG-セルフだとお見受けした。なぜあなたはその機体に乗っているのか」

∀ガンダムとターンXの間に割って入ったG-シルヴァーから、ふたりになじみのある声が響き渡り、またしてもふたりは驚くことになった。G-シルヴァーのクリム・ニックは両機にオープンチャンネルで呼びかけてきた。

クリム「自分はゴンドワン軍の上級大将を任されていたクリム・ニックである。自分は現在すでに死んだことにされているが、こうして生きている。法王庁の出した死刑勧告は誤ったものであり、誤解に基づいている。そこでかつてマスクと呼ばれていた君に頼みごとがある。自分は法王庁に恩赦をもらうためにそこにいるターンXの機体を求めている。ともにあれを鹵獲する手伝いをしてくれまいか」

いつしかケルベスのターンXはG-シルヴァーと∀ガンダムに挟まれていた。

マスクと呼ばれ一瞬焦りをみせたルインであったがすぐに落ち着き、銀色の機体と同じ色の細長く凹凸のない不思議な戦艦を観察した。それらは宇宙から持ち帰ったものに違いなかった。

ルイン(空から落ちてきた古代のモビルスーツ。なぜかここにいるトワサンガの最新兵器。この両者との接触はジムカーオ大佐の計画ではないはずだ。ここは慎重に行かねばならないが・・・)

慎重さが求められる場面でありながら、ルインの眼はG-シルヴァーに釘付けになっていた。古代の、時折暴走する謎の機能に溢れた機体より、ルインの眼にはG-シルヴァーの方が遥かに魅力的に映った。ルインは、ベルリのG-セルフをいったん奪いかけて入手しそこなっていたのだ。

何としてでも手に入れたい。ルインは思った。マスクを外した彼はすでにベルリに対する憎しみや怒りは消えている。それでも、彼に感じていた羨望が消えたわけではなかった。生まれながらにしてなんでも持っている人間と自分は相容れない。

ルインは立場の違いを強調するために、自分もオープンチャンネルを使って返答した。

ルイン「これはクリム閣下。お目に掛かれて光栄です。自分の名はルイン・リー。新生キャピタル・テリトリィの領主を法王庁から賜ったものです」

この言葉にケルベスは愕然とした。自分の教え子がいつの間にかキャピタル・テリトリィの領主になっていたこともそうだが、まがりなりにも民政であったキャピタル・テリトリィに、領主などという立場が創設されたことが信じられなかった。悔しさに彼は歯ぎしりした。

ルイン「法王庁がターンXという機体を求めておられるのは聞いております。ではあれが共通の敵というわけですな。しかし、あなたもまた法王庁から死刑勧告を受けておられる。宗教団体であるスコード教教会から死刑の勧告を受けるというのは相当なことです。わたしはクンタラの代表としてスコード教と歴史的和解をするにあたり、あなたを庇うわけにはいかないのです」

クリム「足元を見られるのは嫌いだが、君がマスクならばこの機体が欲しいのではないのか? ターンX鹵獲後ならば機体を交換してもいい」

ルイン「なるほど。ではあなたを信じることにしましょう」

ケルベス「ナメてくれる!」

そうは言ったものの、最高性能のモビルスーツ2機に戦艦を相手にして勝てる見込みはケルベスにはなかった。しかも彼は機体性能を熟知しているわけではない。

ケルベス「頼りになるのはッ!」

敵機である∀ガンダムとの間に起こる不思議な現象であった。ターンXで∀ガンダムに近づくと自動的に戦闘が始まって操縦が利かなくなる。それは∀ガンダムも同様なのだ。この古代のモビルスーツは果てることない憎しみをぶつけ合い、それはエネルギーの大量放出を伴って早朝の空に雷鳴を発生させた。

この2機が激しい戦闘状態に突入すると、G-シルヴァーはなすすべなく後退するほかない。クリムはシルヴァーシップの凹凸のない甲板に立つと接触回線を開いた。

クリム「ミック、聞こえていたか。マスクはモビルスーツの交換に応じた。だがターンXはかなり手強いようだ。何か策はないか」

ミック「姫さまが戻ってきたようですよ」

シルヴァーシップよりはるか上空の映像が転送されてきた。それは小さな点のような映像に過ぎなかったが、メガファウナ及びラトルパイソン、続いてクレッセント・シップとフルムーン・シップに違いなかった。

ミック「ジムカーオという人物は、マスクだった男に文明を崩壊させるような機体を預けて、いったい何を考えていた?」



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この続きはvol:63で。次回もよろしく。





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