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「土」(1939年作品)感想 [映画]

内田吐夢監督による日本のドラマ映画。出演は小杉勇、風見章子、どんぐり坊や。

<あらすじ>

貧しい一家の妻が亡くなって、一家は極貧生活に陥った。

<雑感>

フィルムの原版が消失してしまって、ドイツとロシアで発見された編集版しか残っていないとされる幻の映画。民芸運動に感化された、土とともに生きる労働者の物語なのだが、後半の貧しいながらも春を迎えて山菜など恵みを得る場面はなく、雪山で祖父が倒れて、それを貧しい一家が必死に助けるところで終わっている。

93分となっているので、ドイツで発見されたフィルムであろう。ロシアで発見されたものは111分。本編は記録によると142分あったらしい。

内田吐夢は企画を日活に提出したが却下されてしまったために、別の作品を撮りながら日活の金で無断で撮影を開始。日活が気づいて怒鳴り込んだときにはかなりのフィルムが完成していたために、資金回収のために最後まで撮らせて後悔することになったいわくつきの作品。

娯楽映画ではないので、終始貧しい家庭の沈鬱な描写ばかりが続くが、この作品の救いは、こんな一家にも春が訪れること。これが作品全体の救いになっている。でも肝心な部分が見つかっていない。

☆5.0。短縮版の不完全な作品だが、内田吐夢の民芸運動的作品であり、歴史的価値も高いので満点評価にしておいた。フィルムがかなり傷んでいて、画面はかなり暗くて見えにくく、科白もよくわからず、ドイツ語の字幕が入っている。














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