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「ロストマネー 偽りの報酬 / Widows」(2018年作品)感想 [映画]

スティーヴ・マックイーン監督によるアメリカ・イギリスのスリラー映画。出演はヴィオラ・デイヴィス、ミシェル・ロドリゲス、エリザベス・デビッキ。

<あらすじ>

200万ドルが奪われる。強奪犯は全員死亡。金は行方不明に。200万ドルを奪われたのは、シカゴ知事選に立候補しているジャマール・マニング。彼は強盗団主犯の妻ヴェロニカに、奪った金を返せと言ってきた。ジャマールの弟は危険人物。途方に暮れていると、夫が遺した500万ドル強奪計画を発見した。

ヴェロニカは強盗団の妻たちを集めて、この計画を実行に移すことを提案。女たちは仕方なく同意して、素人ながら強盗をやることになった。狙いはジャマールの対立候補で前職の息子ジャック・マリガン陣営から金を奪うことだった。計画は艱難辛苦の末に成功したが、実はヴェロニカの夫は生きていた。

すべては選挙のためだった。女たちは男たちに利用されていただけなのだ。ヴェロニカ(黒人)の夫(白人)は、妻を散々利用して金を得て、あわよくば彼女を計画途中で死なせて白人の女と新しい家庭を持つつもりだった。そうと分かった彼女は、夫を撃ち殺して遺体を焼いた。金は図書館建設のために寄付をした。

<雑感>

とてもよくできた映画で、男性の不条理な暴力や支配に怯える女性の立場をちゃんと描いてあった。ただ、邦題があまりに酷くないか? Widowsは寡婦のことで、強盗中に夫が死んだことでヴェロニカが寡婦になること、夫が妻を裏切って去っていき寡婦になること、妻が自分の手で夫を殺して寡婦になることと意味合いが変化するところが重要だと思う。

夫が死んだことでヴェロニカが寡婦になるとき、ヴェロニカにあるのは悲劇だ。夫が妻を裏切って去っていき寡婦になることは屈辱だ。妻が自分の手で夫を殺して寡婦になることは解放だ。悲劇、屈辱、解放。この変化があることで、男性と女性の暴力を介した格差が描かれているはずである。

アイザック・アシモフのミステリに「黒後家蜘蛛の会(ブラック・ウィドワーズ)」がある。これは、毎月1回好事家の男たちが集まって会食をすることで、家で妻が寡婦になっていること、役割が終わったら食われる運命にあるクロゴケグモに男たちをなぞらえた作品で、給仕のヘンリーが毎回探偵役になる楽しい作品だ。

この作品のWidowsも、単なる寡婦ではなく、最後に男を食うブラック・ウィドワーズの意味合いも掛かっている。後家になることの意味合いの変化と、最後に男を食って復讐する意味合い、女性が主導する世界の平穏さへの希求、そんなものが全部Widowsに込められている。

それが「ロストマネー 偽りの報酬」? 全然世界観を表していないんですけど。こりゃどうなんですかね? 作品はかなり良くできたA級作品なのに、邦題で、つまり日本の配給会社が作品をB級に突き落としてしまうなんてあっていいのかと。

「Widows」は☆4.5。「ロストマネー 偽りの報酬」は☆2.0。同じ映画でもこれくらい差があるよ。

邦画界、終わってる。





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