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「ガンダム レコンギスタの囹圄」第29話「分派」後半 [Gのレコンギスタ ファンジン]

「ガンダム レコンギスタの囹圄」


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第29話「分派」後半



1、


ザンクト・ポルトのスコード教団が地上にいるゲル法王を支持し、キャピタル・テリトリィの法王庁が宇宙にいるベルリ・ゼナム・レイハントンを支持するねじれ現象は、一時は大きく報道されたが人々の関心はすぐに薄らいでいった。地球ではエネルギー不足が本格的になり、それどころではなくなっていたのだ。

ゲル法王自身から「フォトン・バッテリーは来ないかもしれない」と聞かされたアイーダは、それを世間に公表することはなかった。ゲル法王も積極的に触れ回ったりせず、成り行きに任せる姿勢を示した。キャピタル・テリトリティの法王庁が彼を退任と発表したことで彼は帰るべき土地を失っていたが、本人はアメリアでの説法会が終わるとアジアへ向かう旨を表明した。船の手筈が整い次第、ゲル法王はアジア地域での説法会のためにアメリアを離れることになった。

そのころ宇宙では、地球のエネルギー不足をよそにエネルギーの自活に向けた様々な手段が奏功しつつあった。その最たるものは、月に眠っていた宇宙世紀時代のインフラ活用であった。

ジムカーオ事件が起きたとき、ベルリは救難信号を追い求めて月の内部に深く潜入したことがあった。そのとき彼は、月がほとんど人工天体のように改造されている事実に気づいた。人類は最も近くにある天体である月を宇宙進出の足掛かりにするために、数世紀に渡って基地化してきたのである。

インフラは時代によって技術体系がバラバラであり、宇宙世紀時代初期のものは文字もユニバーサルスタンダードではない。ムーンレイスもまたそれら月のインフラをすべて把握しているわけではなかったので、学術調査チームを立ち上げて月の内部の全体構造を解析するプロジェクトが発足した。

縮退炉を中心としたムーンレイスの技術体系によるものはすでに稼働しており、月はフォトン・バッテリーを失って生産能力が落ちたトワサンガに多くの物資を供給する立場になっていた。ザンクト・ポルトにおいてもそうである。月を中心とする宇宙圏は、ムーンレイスの月のエネルギー源と生産設備によって自活の道を歩み始めていた。

これによって、ベルリのかねてからの計画であるレコンギスタ希望者の地球入植と、地球の若者の宇宙留学を同時に開始できるはずだった。かりそめの王としてトワサンガの再興に心血を注ぐベルリと、ムーンレイスを託されたハリー・オードは共にそうするつもりであった。

月で反乱が起こったのは、計画の具体的なスケジュールが決まりつつあるときだった。

ハリー・オードがベルリとともにトワサンガのノースリングの再起動を試みようとしていたとき、突然警戒警報が鳴り響き、続いて爆発音が聞こえた。顔を見合わせたふたりは、急いで行政区画が生き残っているセントラルリングへ急いだ。

ディアナ親衛隊とトワサンガ守備隊を混成して作ったトワサンガ警察隊からの報告で、スモーの一群が数発の威嚇射撃ののちにサウスリングの南の岩盤部分を撃ったのだと知った。

激怒したのはハリー・オードであった。

「誰がモビルスーツなど勝手に使っていいといったか!」

彼はすぐさま部下を引き連れて自分のスモーで出撃していった。トワサンガの機能はいまだ回復半ばであったが、仮復旧しているセントラルリングの商業施設の一部を行政区域に指定し、ベルリの仮王宮もかつてのコミュニティセンターに作られていた。爆発音を聞いた行政に関わる人々は、大急ぎで仮王宮に集まってきた。王宮といっても小さな建物である。

ベルリには、セントラルリングの本物の王宮と国会議事堂を使うつもりはなかった。

「王子!」即位式も戴冠式も行っていないベルリは、王の権限を持ってはいたが王子と呼ばれていた。「月基地より入電。レイハントン王は直ちに教会への学術的調査を中止し、信仰の自由を保障すること。月勢力圏の地球からの独立を宣言すること。ビーナス・グロゥブとの交流を断ち、独自文明圏として宇宙世紀時代の技術を復活させること。資源衛星を新たに作ること。これらを満たさない場合は月はトワサンガから独立するとのことです」

現在トワサンガの行政官の多くはムーンレイスであった。彼らと大学を卒業したばかりの新卒で成り立っており、立法府は存在せず、総裁は王であるベルリが行っていた。まだ復旧は道半ばなのである。そんな折の月の反乱であった。

「めんどくさいことになった」ベルリは顔をしかめた。「でも反乱といったって、月にいるのは生産工場にいるサウスリングの人たちとムーンレイスの技術指導者だけなのに」

「それと、クンタラですよ。彼らがいます」

そう口にしたのは、トワサンガの大学を卒業したばかりの若い行政官であった。ベルリはそのもののいいようにますます顔をしかめた。

クンタラ建国戦線の中心メンバーとしてジムカーオ大佐に利用されたクンタラたちの多くは、ルインとマニィらとともに罪人としてビーナス・グロゥブに送られている。そこでラ・ハイデンの判断を仰ぐことになっていたが、テロと軍事に関わっていなかった者は月でスペースノイドとしての訓練を受けていたのだ。

「どちらにしたって少数だ。スモーだってほとんどトワサンガに置いてある」

「新しく作ったのかもしれないですね」ムーンレイスのロム・カルテンが応えた。「攻撃したのはスモーらしいですが、月にはモビルスーツの生産設備がありますし、設備の中には探せば設計図もあるでしょう。フォトン・バッテリー仕様でなければ動かせます」

ベルリはすぐに否定した。

「原子炉や縮退炉の技術もなしに新造なんか出来るはずないよ」

「でも、反乱を起こしたってことはそれなりの数があるのでは?」

「どちらにしてもここじゃ無理だ」ベルリは走り始めた。「旧守備隊の施設を使う。警察隊に連絡。それからあるだけモビルスーツの準備。向こうから何か要求があったら回してください」


2、


すぐさま宇宙に出たハリー・オードは反乱を起こしたという敵がすでに姿を消していることに不信を抱いた。威嚇射撃や岩盤へのビーム攻撃で交渉相手を脅かせるとでも思っていたのだろうかと。

トワサンガのシラノ-5と違って月は巨大である。そのごく一部しか現在は使っていないが、過去に改造されたすべての機能が明らかになったとき、月の内部は人で溢れ、地球からやってきたスペースノイドの多くは月で教育を受けるはずだった。幼いころから訓練を受けていないアースノイドにコロニーで生活させるわけにはいかなかったからである。

現在滞在中なのはクンタラと呼ばれる被差別階級の若者たち500名程度。対してムーンレイスは女性が多いが2000名はいる。クンタラには攻撃兵器も持たせていないし、ましてやユニバーサルスタンダードになる前のスモーを動かせるはずがない。

「ベルリ、ベルリはいるか?」ハリーは無線に向かって怒鳴った。「敵は見失った。モニターにも映らないところからすると、月に引き上げたようだ。連中の狙いは何だろう?」

旧守備隊の施設に到着したベルリは息を切らせながら応えた。

「考えたんですけど、月にたくさんあるのはムーンレイスの艦艇ですね。旧時代のものはなるべく使わないように封印してあるでしょ」

「ふむ」ハリーはしばし考えて口を開いた。「フォトン・バッテリーが尽きつつあるという話に関係あるのだろうか」

「もしこのままフォトン・バッテリーが来なかった場合、トワサンガもザンクト・ポルトも地球も、一気に文明レベルを落とさなきゃいけないんです。とにかく何から何まで全部フォトン・バッテリーの使用を前提に作られている。1番エネルギーを使うのは飛行機や船。航宙艦はもちろん、通常の飛行機、外洋を渡る船、ああしたものも全部フォトン・バッテリーの利用を前提に技術体系が出来上がっているので、もし配給が来なくなっちゃったら、地球はあっという間に数百年前の時代に戻ってしまう。あちらの要求は、教会の学術調査の中止、信仰の自由の保障、月勢力圏の地球からの独立、ビーナス・グロゥブとの交流断絶、宇宙世紀時代の技術を復活、資源衛星を新たに作るの6つ。ということは」

ベルリは指を折りながら話した。

「スコード教関係者とムーンレイスの誰かと、おそらくはクンタラの誰か」

「クンタラもか?」

「おそらく。教会の学術調査の中止はスコード教の要求でしょうけど、信仰の自由の保障はスコード教に改宗してこなかったクンタラの要求だと思います」

「だとすると、月にいるほぼ全員が反乱に加わっていると考えた方が良いのだろうか」

「それはわかりません。正体を隠すためにグループ外の人間の要求も付け加えたのかもしれない」

「スモーを使っているのだから、ムーンレイスが加わっているのは確かだ。追いかけて一気に潰してやろうかとも思ったが、引き返した方がよさそうだな」

「ことを荒立てたくありません。そうしてください」

ことを荒立てる、この子はそう考えるのかとハリーは少し心配になった。宇宙世紀が否定されたコレクト・センチュリーの時代に生きたハリーでさえ、ベルリの戦争への嫌悪は行き過ぎているのではないかと思われたからだ。

ハリーはベルリが運命的に殺してはいけない人間を殺したことで宗教的なタブーを超えて、争いそのものを嫌悪していることを知らなかった。


3、


ザンクト・ポルトのスコード教教会を学術調査のために訪れていたノレドは、スコード教団の案内で宿泊施設に案内されたまま同行していたラライヤとともに監禁されていた。他の学生たちとはろくに挨拶もしないうちに部屋に案内されてそれっきりである。

ザンクト・ポルトのスコード教団はベルリ・レイハントン支持派で、彼の意向通りゲル法王続投支持だと思われていただけにふたりのショックは大きかった。特に熱心なスコード教の信者であったノレドは、相次ぐ事件でスコード教がヘルメス財団の隠れ蓑だとわかってからその信仰心が揺らいでいた。クンタラでありながらスコード教の信者であることは彼女のアイデンティティーに関わる重大な問題であったのに。

ノレドとラライヤは、どこかに逃げ道はないかと必死に探したのだが、教団のガードは固くとても逃げ出せそうにない。窓の外には急ごしらえの鉄格子まで嵌められていた。そこまでして一体何がしたいのか、脱出を諦めたふたりはずっとそのことを話し合っていた。

するとどうやら、月にある冬の宮殿を調査していたスコード教団が月で何かをしているということがわかった。冬の宮殿はムーンレイスの遺跡であるが、彼らムーンレイスとの戦いの後で初代レイハントンが月の奥深くに移設したものだった。オリジナルの冬の宮殿はもう存在しない。その調査のために、地球から多くの法王庁の人間が月を訪れ、ゲル法王が天の啓示を得たと話す事柄を調査していたのだ。

「法王庁の人間はあのおぞましい戦争の歴史を見て何も感じなかったのかねー」

ノレドは運ばれてきた食事をむしゃむしゃと頬張りながら毒づいていた。

「わたしはそれほど詳しくは拝見していないのですが・・・」ラライヤもパンをちぎって口に運びながら頷いた。「地球に小惑星を落として人類を抹殺しようとしていた人たちが、反対派の人たちとニュータイプの相互理解現象によってギリギリのところで絶滅を回避したとか。モビルスーツで小惑星を押し返したって聞きましたけど」

「その戦いでみんな死んじゃったんだよ。賛成の人も反対の人も。でもすごい力が働いて軌道を変えたらしいんだ。ジムカーオが薔薇のキューブをキャピタル・タワーに激突させようとしたけど、たぶんあんな感じだよ。月光蝶という武器がまだない時代だったから、本当に押し返した」

「その部分だけロックが掛かってG-メタルがないと見られなかったとか」

「リリンちゃんが見つけてくれたんだけど、なんでそんな肝心の映像を隠していたのか謎なんだよね。冬の宮殿にあるのは、モビルスーツによる虐殺の歴史だけで、ムーンレイスの人はそれを黒歴史って呼んでいる。ムーンレイスは宇宙世紀を黒歴史と考えて、最終氷河期から人類史を書き直したとか。それが正暦(コレクト・センチュリー)なんだってさ」

「でもムーンレイスの方々も外惑星からの帰還組なので、最終氷河期の開始と宇宙世紀の開始を一緒にしてしまっていたとか」

「なんかねー、その部分も大学で整理しなきゃって思っていたんだ。実際には宇宙世紀は2000年ぐらい前、ムーンレイスが地球人と接触したのが500年くらい前、500年前は初代レイハントンが生きていた時代というのが正しいみたい。1万年は全球凍結の後に起きた、文明のあけぼのみたいな時代らしい。そのあとの西暦が宗教に関する歴だったので、人類が宇宙に進出した時代を起点に宇宙世紀は始まったって」

「宇宙世紀ってユニバーサルスタンダードの初期概念の時代って教育されましたけどね」

「そうなのかも。おそらく宗教的な差異をなくしていこうという運動もあったみたいだから、スコード教の初期概念が模索された時代でもあったはずなんだ」

「宇宙というフロンティア自体が神のように人類に恩恵を与えてくれるみたいな」

「そうそう。天を仰ぎ見る行為と宇宙開発を結び付ける何かが起きていたはずなんだ。でも、科学万能の時代だったから、新しい宗教は生まれていない」

「トワサンガにムーンレイスの方々が多く移住してきて、サウスリングに居住しながらセントラルリングやノースリングの修繕に力を貸してくれているんですけど、彼らに話を聞くと、500年間の眠りから覚めて1番驚いたのは、技術体系が完全に入れ替わっていたことだったとか」

「フォトン・バッテリーだ」

「そうなんです。アメリアは500年前にすでに飛行船とディーゼルエンジンを自己開発していたそうですけど、飛行船はともかく、ディーゼルエンジンの技術は完全に廃れていたとか」

「あー、あの何の油でも動く内燃機関か・・・」ノレドはようやく食べるのをやめて話に集中した。「そういう発掘品が出るって話は聞いたことがある。ボロボロの納屋を解体しようとしたらそういうものが出てきたけど、直し方がわからないとか。全部フォトン・バッテリーに置き換わっちゃったのよね」

「500年間でキャピタル・タワーも完成している」

「キャピタル・タワーってフォトン・バッテリーじゃないんだよね・・・。フォトン・バッテリー・・・。500年前のレイハントン家はフォトン・バッテリーを使っていたの?」

「ん」ラライヤは言葉に詰まった。「当たり前のようにフォトン・バッテリーだと思ってましたけど・・・、そうか、初代レイハントン王が作ったタワーは別の発電システムなんだ。ということは、まだアグテックのタブーはなかった?」

「スコード教も?」

「初代レイハントンはスコード教徒だって習いましたけど」

「ヘルメス財団の隠れ蓑というだけなら、宇宙の人がスコード教を信じているのはおかしいんだけどね。でも、ラ・ハイデンというビーナス・グロゥブの新総裁は熱心なスコード教徒だったよね」

「こういう答えが見つからない難しい問題を勉強するのが大学なんでしょうね」

「入学前に頭が爆発しそうだよ」

そういうとノレドはすっくと立ちあがって胸元からG-メタルを取り出した。

「スコード教教会の最高機密がG-メタルで開いたならさ、ここもこれで開かないかな」

ノレドはアイーダから託されたG-メタルを入口の電子キーに差し込んでみた。すると扉はスッと開いたのだった。ノレドは驚愕の表情で振り返った。

「開いちゃったよ、どうしよ?」


4、


「丸腰の輸送艦相手に舐めた真似してくれるじゃねーか」

銃を突き付けられたドニエルはドスンと椅子に腰かけた。トワサンガに戻るはずだったメガファウナは月面から飛び立ったムーンレイスの戦艦に航行を妨害され、丸腰だったためにあっという間に艦橋まで制圧されてしまった。メガファウナは月面に係留され、トワサンガからは見えない場所に隠された。

「スコード教団は地球の今後のために行動しているだけです。こうした形で武力行使するのは本意ではありませんが、しばしご辛抱ください」

「拝み屋が」

ザンクト・ポルトでノレドとラライヤを乗せると見せかけてスコード教団を騙したドニエルだったが、それが彼らの逆鱗に触れてこうして拘束されてしまったのだった。そもそもスコード教団はノレドの身柄を確保したら同じように月へと連行するつもりだったのだろう。

スコード教団が宇宙と地球で分裂したと報道されたのは、彼らが流したフェイクニュースだった。スコード教団は1枚岩でゲル法王を教団から追放したのだった。

メガファウナを離れた彼らは、ザンクト・ポルトで拘束された仲間を開放するとランチに乗り換え、月面基地へと向かった。

「トワサンガへの威嚇攻撃の件はどうなったか」

「無事に終了しました。ハリー・オードのモビルスーツもまだこちらへは」

威嚇射撃の事件は、スコード教団がメガファウナとトワサンガの連絡を絶つための陽動であった。

「あのベルリという少年は、随分と慎重でいてくれて助かる。だが彼こそが新しい権力者であるから、こちらは上手くとりなさねばならない」

「はい」

「ムーンレイスの技術力があれば、ビーナス・グロゥブに頼らずも人類は自活できる。フォトン・バッテリーを前提とした技術体系は、バッテリーの供給が止まればすべて無意味になる。人類は何百年も文明を後退させるだろう。大気圏脱出することもできず、食糧難で多くが飢え死んだのちに、適切な人口に落ち着く。そのあとにキャピタル・タワーを使ってムーンレイスの技術を持って地表に降り立てば、その者が神となる。これこそが信仰の原点である。信仰は圧倒的な技術格差のある存在を畏怖して生まれるものだ。神は古来より技術を伝える者だった。それが神であり、神の子孫が王である。来るか来ないかわからない電池欲しさに頭を下げ続ける必要などない」

「月とザンクト・ポルトはおおよそ掌握しましたが、キャピタル・ガードがしぶとく、タワー全体はまだ運航庁の手中にあります」

「それとて、何も運ぶものがなければ、ただの上がったり下がったりする玉でしかない。すぐに食料も尽きて音を上げるだろう。音を上げるまで何も与えねばいいだけだ。もしガードがザンクト・ポルトに進出してきたら、ザンクト・ポルトを見捨てるまでだ。あそこにエネルギーの供給をしなければいい。問題になるのは、シラノ-5にある戦力だけだ。月を取り返されたら何もかも終わる。とにかくムーンレイスの連中を説得して、あのハリーとかいう男を抑え込まねば」

スコード教団は、いまだ戦争とテロの絶えないキャピタル・テリトリティを見捨て、法王庁の職員を伴い月へと移住していた。彼らは各地から選ばれた枢機卿さえ地球に残して、そのまま見捨てようとしていた。

人間同士の相互理解の奇蹟を訴えるゲル法王は、かつて同じ神を信仰した仲間の心の内さえまったく気づかなかったのである。

彼らはトワサンガのベルリに、要求を突き付けていた。それは、教会の学術調査の中止、信仰の自由の保障、月勢力圏の地球からの独立、ビーナス・グロゥブとの交流断絶、宇宙世紀時代の技術の復活、資源衛星を新たに作るの6つであった。

ヘルメス財団の宇宙世紀復活派は、クンタラという出自を持ち、自分たちニュータイプを食料としてきたヘルメス財団に深い恨みを持つジムカーオ大佐によってその多くが死んでしまっていた。

だが、宇宙世紀という物資に溢れた時代は、いつの時代にも魅力的であったのである。国家が没落したキャピタル・テリトリティの法王庁の役人と、フォトンバッテリー配給の権利を失い、ザンクト・ポルトの神秘を失ったスコード教団は、ムーンレイスの技術によって教団の再生を図ろうとしていた。



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