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「オリバー・ツイスト」(1948年作品)感想 [映画]

デヴィッド・リーン監督による文芸作品。原作はチャールズ・ディケンズ。

行き倒れになった若い女が救貧院へと運ばれ、そこで出産して男の子を生んだ。男の子はオリバー・ツイストと名付けられる。運ばれた女性は身元がわからないまま死んでしまった。

そのまま救貧院で育ったオリバー・ツイストは、院の仲間の遊びでおかわりを要求させられる。それが原因となって彼は5ポンドで売られることになった。

葬儀屋の丁稚になったオリバーは、家内のいじめに耐えかねて脱走し、ロンドンへ向かう。ロンドンではユダヤ人フェイギンの窃盗団に入ることになったもののオリバーはなかなかワル仲間に染まらない。

仲間が起こしたスリ事件の犯人として逮捕されたオリバーだったが、無実が証明されてスリの被害者の弁護士に引き取られ、生まれて初めて幸せな生活を味わった。

その後もオリバーは執拗にフェイギンに付きまとわれる。フェイギンはオリバーが自分の悪事をばらすのではないかと恐れ、彼を誘拐するなど罪を重ねていく。そこにモンクスという男がやってくる。モンクスはフェイギンに対してオリバーを悪の道へと導けば金を払うと約束した。

実はオリバーの母は重傷を負った彼を助けた家の娘の姉で、モンクスはオリバーの異母兄。資産家の息子だったという話。

「オリバー・ツイスト」はチャールズ・ディケンズの出世作的位置づけだと思うが、あくまで商業的な読み物で、不幸な生い立ちながらなかなか悪に染まらないオリバーが実は出身階級が違っていたというオチなので正直あまり好きではない。

古い原作だからそれを持って駄作扱いはしないけども、イギリス人の血統意識の強さにおもねった作品であることは間違いない。作品の価値としては、上流社会だけで完結しがちな小説作品に、下層階級の苦しい生活やそこで暮らす人々が置かれた悲惨な生活を持ち込んだところになるのだろう。

とかく上流社会だけで自己完結しがちなイギリス小説に、市井の本当の姿を持ち込んだ点などが文芸的な価値になる。

多くの映像化がなされた作品で、こうした悲惨な階級制度を破壊するために欧州のリベラリズムは発達した。それはそれで素晴らしいことなのだが、たびたびこのブログで指摘しているけども、成すべき現実に対処するために発達した欧州のリベラリズムに感動するあまり、日本にも同じ現実があったとウソをつく人間があまりに多すぎるのがいけない。

これがまさに日本のリベラリズムが嫌われる要素であって、日本のような均質的社会に欧州の回収社会の問題を無理矢理当て嵌めてもそれはただのウソにしかならないのだ。むしろ「欧州のように」と思考することで、欧州のような階級社会を官僚が享受する結果を生じさせてしまっている。

日本が均質社会であること、それはそれなりに発達する方法があるということを示さない限り、日本においてリベラリズムは発展していかない。

「欧州を見習え」というスローガンは、そのピント外れが原因となって必ず失敗し、そもそも打倒すべき階級主義者を生み出す結果にしかならない。

頭の悪いマスコミや弁護士や教師などは、思想を翻訳して歴史を改竄する愚を止める必要がある。


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