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「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」(2001年作品)感想 [映画]

金子修介監督によるミレニアムシリーズ第3作、通算25作目のゴジラ映画。脚本は長谷川圭一、横谷昌宏、金子修介。

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ミレニアムシリーズはこの作品がなかったら死んでた。

この作品はいわゆる怪獣映画であって、ゴジラは「厄災の暗喩(メタファー)」ではない。厄災を撒き散らすのは確かだが、文芸的に背負っているものは「こどもたちのヒーロー」なのだ。

ゴジラ映画にはこのふたつの方向性があってなかなか方針が定まらないのであるが、児童文学的「こどもたちのヒーロー」ゴジラであるからレベルが低いというわけではない。ゴジラに「こどもたちのヒーロー」という役割を負わせたなら、その文脈の中でリアリティを高めていけばいいのだ。

金子修介監督の「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」は、明確に子供向けゴジラであり、そこに長谷川圭一的な冒険要素が詰まったミレニアム期最高の映画なのだ。

怪獣映画であるので怪獣の魅力がぎっしり詰まっている。怪獣プロレスをやってるだけと侮ってはいけない。この映画は最高のアングルで怪獣プロレスを映している。そして怪獣同士の大咆哮バトルが展開されている。ひとつひとつのカットが素晴らしい。

つまり、明確にどっちのゴジラか定めた上で作品を作れば面白くなる可能性はあるわけだ。次のゴジラは「厄災の暗喩(メタファー)」なのか「こどもたちのヒーロー」なのか方針が決まってからゴジラは海の向こうからやってくればいい。どっちつかずが一番いけない。

「シン・ゴジラ」は「厄災の暗喩(メタファー)」として描いた。ギャレゴジ1作目はここが非常に曖昧で、作品をダメにしている部分だ。ギャレゴジの良い点は映像だけで、中身は大したことがない。「シン・ゴジラ」の方がよほど面白い。

ただギャレゴジが「こどもたちのヒーロー」による怪獣バトルに徹した場合、とんでもない名作を作ってくる可能性がある。そこで日本は次にどんな脚本でゴジラを作っていけばいいのか探るためにアニメ版をやったのだが、アニメ版の監督はどうやらゴジラが好きではないらしく、第2作目でやらかしてしまい、正直あのSF路線は封じられたといっていい。

設定は面白かっただけにとても残念だ。少なくともゴジラが好きな人を監督にすべきだった。愛情がないというのが1番アカン。オレなんかずっと擁護していたのに冷えっ冷えですよ。

この映画にはモスラも出演しているが、モスラもあくまで怪獣であって文芸的に「平和の象徴」ではない。ここが結構肝心な部分なのだ。

モスラを登場させたときに、初代「モスラ」や「モスラ対ゴジラ」に引きずられて「モスラ=戦後民主主義=平和」という意味合いを持たせると、60年代ならともかく00年代はそれが強く疑われている時代であり、文芸的意図が逆に作品価値を低くしてしまうことになる。

漠然と「ゴジラの天敵怪獣」くらいの位置づけでモスラを出したのは正解だった。

悪い点はただひとつ。キングギドラの首が短い。それだけはいただけなかったな。


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