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「Gレコ ファンジン 暁のジット団」vol:46(Gレコ2次創作 第13話・後半) [Gのレコンギスタ ファンジン]

「ガンダム レコンギスタの囹圄」


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第13話「失われた設計図」後半



(アイキャッチ)


ビーナス・グロゥブの新総裁ラ・ハイデンは、ヘルメス財団というのは全宇宙に均衡ある商業活動をもたらすための組織で、スコード教というのは人間の欲望を抑え込むための装置のようなものだと考えていた。ともに人間の悪しき活動を抑制させるためのものだと認識していたのだ。

だからこそ自分もヘルメス財団の一員として働くことを誇りに思ってきた。

しかし、ラ・グーの秘書は、まったく逆の話を告げた。ヘルメス財団はリギルドセンチュリーをユニバーサルセンチュリー(宇宙世紀)に戻すための組織であったと命懸けで伝えたのだ。

このギャップを埋めるための情報は圧倒的に不足していた。

ラ・グーが有能であったためにさほどまじめに働いてこなかったハイデンは、ラ・グーの執務室を引き継ぐとこの1年間で起こった出来事を整理して深く推考した。秘書を置かないと決めた彼を手伝うのは王宮付きの小間使いたちであった。彼らはハイデンの指示で多くの書類を運ばされた。

それによって見えてきたのは、ピアニ・カルータ事件の背後にあるものであった。長く思想犯とされていたピアニ・カルータだが、背後にヘルメス財団がいると考えるとまた違った側面が見えてくる。優勝劣敗論に基づく遺伝子強化の演出が、戦争の再開に見えてくるのだ。

ピアニ・カルータがそれを自覚していたとはとても思えず、特殊思想を持つ彼をヘルメス財団が利用したと考える方がスッキリと納得できる。

モビルスーツや戦艦の設計図を放棄せず、それどころかフォトン・バッテリー仕様に改造した上でユニバーサル・スタンダードで誰でも操縦できるようにしたのは、宇宙世紀のような破滅的結末をもたらさずに利益だけ上げる仕組みを作り出すためと考えれば辻褄は合ってしまうのだ。

ハイデン「戦争状態を生み出し、利益を独占しながら破滅には至らせない。これはもう新宇宙世紀創出のための超長期プランニングだ。リギルドセンチュリーが始まって1000年以上。どこの時点で方針が変わったのかはじめからそうだったのかはわからないが、長寿技術のない者たちが超長期計画を維持することんどできない。となれば、発祥はビーナス・グロゥブ以外ありえない。やれやれ」

1000年かけて人間の心にアグテックのタブーを植え付け、競争心を煽って戦争状態を生み出し、戦争が激烈を極めてきたらフォトン・バッテリー配給を減少させて状況の過熱を抑え込む。

利益の独占のために必要なものは、技術的な優位性を保ち続けること。それには研究開発投資が必要であり、投資した金は利益を上げることで回収しなければならない。

ハイデン「利益を独占するつもりならば、モビルスーツは売りつけるだけでよいはずだ。ピアニ・カルータのようにヘルメスの薔薇の設計図を流出させてしまっては、流出先で開発競争が起こってビーナス・グロゥブの技術的な優位性が脅かされる。それをやった理由のひとつが、地球のアメリアという国家の存在だ。アメリアはエネルギーのフォトン・バッテリーへの依存度が低い。商業活動が活発で、富の蓄積に熱心。学問のレベルも高い。まずはあの国に何者かが関与して技術発展を促してしまったのだ。それが目に余るレベルになり、国家自体をなくしてしまおうと画策した。ううむ」

それは可能性のひとつであった。アメリアは500年前には産業革命を達成しており、発掘品のモビルスーツを修理して小さな戦争状態を起こすまで発展していた。

その由々しき状況は、何らかの理由で終了しているのだが、詳細な資料が不足しておりなぜ紛争が大規模化しなかったのか調べてもわからなかった。

それに対し、ゴンドワンやキャピタル・テリトリィは、フォトン・バッテリーの配給制度が確立されてから作られた新しい国家だ。配給制度を執行するための国家といってもよい。アジアなどはアメリアのようではないが、バッテリーの供給がなされる前から発展していた。

ハイデン「人間を食べることが特権意識と義務意識に結びついていたかつてのビーナス・グロゥブを変革したラ・グー総裁は、その悪しき事実を地球人には伝えたのであろうか? さて、騒がしくなってきたようだから、そろそろ始まったかな」

ハイデンが入ったビーナス・グロゥブの宮殿には、暴徒と化した市民たちが押し寄せてきていた。

執務室を出たラ・ハイデンは、うろたえる宮殿付きの小間使いたちの動揺を抑えるとともに、近衛兵団の屯所に顔を出して兵士たちをねぎらった。

ハイデン「市民たちは何を要求してきている?」

近衛兵A「レコンギスタをさせろと口々に叫んでいるようです」

ハイデン「(頷き)ならばよし。それは老マデンが首尾よく地球の人々に話をつけたということだ」

近衛兵B「なぜ彼らはいまごろレコンギスタさせろなどと要求しているのでしょう?」

ハイデン「レコンギスタがしたいのではない。トワサンガへ行きたがっている連中が先導しているだけであって、市民はデマに惑わされているだけだ。彼らはビーナス・グロゥブで大事なものを失ったのだ。同じものがトワサンガにあり、彼らと合流したがっている。いまごろ老マデンが闇の宮殿を調査しているはずだ。そんなことより、連中はやけになってこの宮殿に火を放つかもしれない」

近衛兵A「放火ですか? まさかいくら暴徒と化そうともビーナス・グロゥブの人間がそんなことをするはずがないと考えますが」

ハイデン「暴徒を先導しているのはビーナス・グロゥブの過剰生産体制に依存してきた、宇宙世紀時代の生き残りだ。こちらの常識は通じないと思え」






メガファウナから退去したキャプス・マデン近衛兵団長は、その足で闇の宮殿の調査に向かっていた。

彼が目にしたものは、ロザリオ・テンの下部に設けられた立方体の空間とその中を舞う砂塵だけであった。彼の部下は空間のあちこちでこの物質を採取して鑑識に回す手続きを行っていた。

空間に重力はなく、どちらが上なのか下なのか判別できないほどであったが、通路やエレベーターの作りからこの空間がロザリオ・テンと逆向きに重力がかけられていたことがわかった。すぐ上部に旧ジット・ラボ跡地があり、施設はまだ解体されていない。

隣の空間には巨大なドッグが隣接されていて、壁面が何者かによって撃ち抜かれ、破壊されていた。ドッグは宇宙空間に繋がり、コロニーの中心に据えられた資源採掘用の小惑星が見える。

キャプス「ここは公安警察のものか? スコード教のものか?」

鑑識員「いえ、違います。何もなくなっていますが、生産設備ではないでしょうか」

キャプス「大量生産のための工場なのか?」

鑑識員「(双眼鏡で周囲を確認し)巨大な機器の最終工程でしょう。宇宙空間に出られるようになっているので、戦艦、MS、MAなどではないでしょうか。調べてみなければわかりませんが、もしかしたらこの立方体自体が惑星間移動船になっているかもしれません」

キャプス「(驚き)こんなデカいものが?」

鑑識員「これはロザリオ・テンだけではなくすべてのコロニーを調べた方がよさそうですね。自分は以前から金星宙域にこれほどの構造物をどうやって建造したのかわからなかったのですが、このキューブ自体が惑星間移動船だとすれば、これで船団を組んで別の場所から運んだのでしょう。巨大な生産設備の惑星間移動船数隻を母体に、小惑星の資源を使って現在の姿にしたのです。そうだとすれば、ここはビーナス・グロゥブで最も古い場所だったはずです」

キャプス「宇宙世紀時代から続くものだと思うか?」

鑑識員「これは宇宙世紀時代のものです。なぜなら、破壊を免れた設備の一部がユニバーサルスタンダードではないからです。ジット・ラボから降りてくるエレベーターもそうです。さらにコンソールが宇宙世紀時代のもので、壁面に残っている文字も違います」

キャプス「(双眼鏡でその文字を見ながら)やはりそうか。新しい総裁のラ・ハイデンさまもなかなかやりおる。予想通りだ」

ふたりはもう1度壁面に空いた穴を通って元の空間に戻った。

鑑識員「(砂塵と帰した空間を指し示し)ここに何があったのかいまとなっては知るすべもありませんが、1辺およそ2kmの立方体ならば内部の6面はそれぞれ居住用ブロック、農業用ブロック、工業用ブロックなどと分けて使えるはずです。本来はこの内部だけで完結できるほどで、この立方体に隣のドッグ、反対側に推進装置が付いているものと想像できます。惑星間移動船だとすれば、この巨大な物体に隕石除けのシールドがついていたかもしれません」

キャプス「薔薇の花びらのような。そうだな」

鑑識員「お察しの通り。ここはヘルメス財団の古い遺物か何かだったようです」

キャプス「遺物ならよかったのだが、おそらくここには大勢の人がいたのだ。よし、仕事の続きをしてくれ」

そういうとキャプス・マデンは近衛兵団精鋭20名とジット・ラボに上がった。老マデンを乗せたランチが広大な敷地を要するジット・ラボの跡地に着陸する。調査にあたっている近衛兵の報告を聞きながら、キャプス・マデンはジット団支持者で有罪になった者らのリストを眺めていた。

ビーナス・グロゥブでは死刑判決はなく、有罪になっても思想犯は投獄されずに重加算税のみで労働に従事することになっている。身分は解放奴隷なのでボディ・スーツなどの着用は認められていない。政治参加が認められないので演説すらできないが、宇宙世紀時代の人間が宇宙世紀のまま生存していたとしたら、彼らと接触することで隠れた戦力を保持する可能性はある。

近衛兵A「目撃証言によると日中ここでモビルスーツ同士の戦闘があったようです。許可なくメガファウナから発進されたものと、ビーナス・グロゥブのものです。戦っていた相手が誰なのかは不明。目撃者がパンの配達員だったために詳しいことは分かっておりません」

近衛兵B「また同時刻周辺一帯で大きな振動が1回だけ起きております」

キャプス「それはあの壁に穴を空けたときの衝撃であろう。ビーナス・グロゥブのMSとはテン・ポリスのものだ。敵がどこに隠れていたのか・・・。それに肝心なのは、誰がこの地下で大規模な破壊活動をしたのかということだが、それについて何か」

近衛兵C「それはわたしが。この建物の中には地球から運ばれてきたG-ルシファーというMSが役所の指示で昨晩のうちに運搬されています。指示を出したのはジット団支持者のフラミニア・カッレ。逮捕済み。現在取り調べ中ですが、何も話していないようです。彼女と親しいヤーン・ジシャールという男が目下逃亡中。G-ルシファーという機体はどこにもありません」

キャプス「G-ルシファーのことはこちらで確認した。ではヤーン・ジシャールを探してくれ。逃げ隠れできる場所などもうどこにもないはずだ」

キャプス・マデンはランチに戻り、王宮へと戻った。上空から宮殿の壁に火がついているのが見える。火災は燃え広がる気配はなく、小さなうちに消し止められているようだった。近衛兵たちは放火という大罪を犯した人間がいることに大きな衝撃を受けていた。暴徒の数はおよそ5万人。

キャプス「これで確定だ。わがビーナス・グロゥブには宇宙世紀時代の生き残りがいたのだ。完全に断絶した場所で、まったく違った倫理観を維持したまま。彼らはヘルメスの薔薇の設計図という圧倒的に優位な情報源を持ち、ヘルメス財団の総裁という表の顔とスコード教を使役でもするかのように使い、闇の宮殿の中で1000年間隠れ潜んでいたのだ。彼らに我々はどう見えていたであろうな。もし彼らが1000年の長寿であったならば、200年生きようとも犬のように見えたに違いない」

近衛兵「着陸いたしますか?」

キャプス「いや、兵力は充分割いてある。ラ・ハイデンが首尾よく指揮をするであろう。それよりビーナス・グロゥブのどこかに闇の宮殿と同じものがあると困る。フォトン・バッテリー球の警備を強化。メガファウナに連絡を入れて、クレッセントとフルムーンの出港を急がせろ。宇宙世紀時代の生き残りは死刑制度を導入してでも処分せねばならん」






クレッセント・シップの艦長エル・カインドと副長は、予定していた1年間の特別休暇を取り上げられ、またしても地球圏への航海を押し付けられた格好となった。

しかも今度はフルムーン・シップとのランデブーである。巨大運搬船2隻による高速長距離航行の安全な航行プラン作成だけでも神経を使うのに、本国からは何度も早く出港しろとせっつかれ、当たり散らかす相手もおらず、人員も割いてもらえない状況に次第に疲れ果ててきていた。

彼はヘルメス財団の人間であったが、ラ・グーの葬儀にすら参加できないと聞いて落胆していた。それは副長も同じで、忙しく働きながら突然ラ・グーのことを思い出すのか手が止まり、涙ぐむことがあった。ふたりともヘルメス財団のメンバーに宇宙世紀時代の生き残りがいたとはまだ知らされていない。

エル・カインドはジムカーオの人物観察が疎かであるとラ・グーに叱責されたまま、それが今生の別れとなってしまった。大きな心残りであり、大きな反省点であった。彼は今度こそジムカーオの正体を探り当てようと固く決意していた。

副長「やはりステアさんにフルムーン・シップを任せるのは危険です。地球の人たち、あんな少ない人員でここまで飛ばしてこれたのが奇跡のようなものだってわかってません」

エル・カインド「人員の派遣要請は出しているんだが、何が不満なのか知らんがまったく取り合ってもらえないんだ。あのキルメジット・ハイデンという男はラ・グー総裁の影に隠れて目立たなかったが、今回の騒動はちゃんと仕切れるのだろうか」

副長「不安ですね」

エル・カインド「とにかく今回は密航者ひとり乗せてはいかんらしいから、重量の検査だけは完璧にしないといけない。それに減速中に大型艦同士が衝突でもしたら大変なことになる。やはりフルムーン・シップの操縦は副長に任せるか」

副長「了解です」

と、彼女が席を立ったそのときだった。クレッセント・シップに大きな衝撃があった。同時に緊急警戒警報が鳴り響き、艦内は赤い点滅に満たされていった。

副長「メガファウナからモビルスーツが出たみたいです。(不安そうに)またいざこざですかね? 向こうに行くのは後にしておきます」

艦長のエル・カインドは、副長の声を聞いてはいなかった。彼はモニター画面に釘付けになっていたのだ。そのただならぬ様子に驚いた副長が画面に眼をやると、そこには真っ赤に燃え盛るロザリオ・テンが映し出されていた。ロザリオ・テンの中心街が炎に包まれていたのである。






襲撃してきたモビルスーツはジット・ラボの跡地で遭遇したジャイオーンと5機のリジットであった。

メガファウナの艦内に警戒警報が鳴り響き、人員が慌ただしく移動していく。フルムーン・シップの操縦をするつもりだったステアは、突然の予定変更でゼイゼイと肩で息をしながら遅れてブリッジに上がってきた。

ベルリ「G-セルフ、出られます」

ラライヤ「G-アルケイン、行けます」

ドニエル「ビーナス・グロゥブのキャプス・マデンからは誰ひとり、猫1匹トワサンガへは連れて行くなと言明されている。撃墜していいからな」

ベルリ・ラライヤ「了解!」

モビルスーツデッキから発進した2機は、すぐに敵を捕らえて交戦状態に入った。

作戦は、ラライヤのG-アルケインが後方より支援し、陣形を崩してからG-セルフが各個撃破するというものであったが、後方からのビームライフルの狙撃だけで2機のリジットが撃墜され、残り3機もベルリのビームサーベルに頭部や脚部を破壊されるとあっという間に戦意を喪失して投降した。

あっという間に1機となったジャイオーンは死に急ぐかのように闇雲にG-セルフに突撃してくる。

2機が接触した瞬間のことだった。ベルリの脳裏にジャイオーンのパイロットの姿が鮮明に映った。

ベルリ「ヤーンさんなのか?」

ヤーン「なぜトワサンガにビーナス・グロゥブにもない設計図があったんだ?」

ヤーンの様子は明らかにおかしかった。興奮しすぎて正気を失っていた。ベルリには彼の脳裏にあるものがまざまざと浮かんだ。彼は若き日からジット団のメンバーとして活動してきた男で、フラミニア・カッレに淡い気持ちを抱いていたが、それが本当の気持ちなのか彼女のムタチオンに苦しむ状態に付け込んだ気持ちなのか判断できず、何も言い出せないまま時だけを過ごしてきた日々のことだった。

ベルリはなぜ自分の頭の中に他人の気持ちが鮮明に浮かび上がるのかわからず混乱した。

ジャイオーンは何度も何度も突撃を繰り返した。そのたびに機体同士が激しくぶつかってコクピット内に大きな衝撃音を響かせた。

それは戦いなどというものではなく、殺すという気持ちだけでモビルスーツを動かしているようなものだった。そんなことはいけないと何度呼びかけてもベルリの声はヤーンには届かなかった。ヤーンの悪意だけが宇宙に大きく拡がり、空間を満たしていった。

ラライヤ「ベルリ! 飲み込まれてはいけません!」

ベルリ「なんだこれは、なんなんだこれは! どうしてぼくばっかりに殺させるんだ!」

ヤーン「トワサンガにだけあるわけないじゃないか。宇宙世紀の機体、船体、すべての情報はヘルメスの薔薇の設計図の中にあるはずだ。なぜG-セルフだけなかったんだ? どうしてレイハントンはそんなどういうものなのだ? なぜ隠し通せた? G-ルシファーで地球文明を崩壊させてレコンギスタすることを見抜いていたとでもいうのか! 1000年も待って、どうして肝心なときにお前みたいなのが出てくるんだ! どうしてG-ルシファーで宇宙移民の夢を壊したんだ! そのコクピットにいるのは何者なんだ!」

ベルリはいつしか虚空に漂っている自分を自覚した。ヤーンは人生で1度も自信を持てなかった自分の肉体をジャイオーンで武装して襲い掛かってきた。しかし、どんなモビルスーツに搭乗しようと、ヤーンの肉体が別のものになることなどなく、彼の肉体がフラミニアの心に触れることはない。

ヤーンは無力なヤーンでしかなく、彼の精神の発露も、肉体の発露も、虚空をさまよう霧のようで、発する声は無音の世界に消えるばかりなのだ。

ときとして激しい怒りの感情が人と人との間にある断絶を刹那だけ乗り越えてみせることがあるが、それは真のふれあいではない。断絶を激しく打ち砕いただけであって、その無作法な振る舞いがかえって人と人との断絶を深めてしまう。

ジット団に所属する若者たちは、G-ルシファーを量産し、地球文明を完全崩壊された上でビーナス・グロゥブの全人口を地球に入植させる計画を提出し、ラ・グーに却下された。重加算税を課せられ、それでもラボの研究員として働き続けた彼らはいつしかビーナス・グロゥブから断絶し、何かの歯車として利用されながら研究を続けてきた。

自分たちがどんな歯車になったのか彼らは知らされていない。ただ、1000年の夢を託されただけだ。

ヤーン「それをお前が壊したんだ!」

ベルリ「ちがう、ぼくじゃない! もう投降してくれ。このままじゃまたぼくが殺すことになってしまうじゃないか!」

ヤーン「お前は他人の夢を否定し、破壊する運命なんだ! 他人から恨まれないはずがないだろう!」

ラライヤ「いい加減にしなさい!」

変形して飛行形態となったG-アルケインが、G-セルフとジャイオーンの間に割って入った。距離を取るため1回転したG-セルフのベルリは、ジャイオーンのビームライフルの銃口がゆっくり自分に向けられるのを見た。それは純粋な悪意の塊であった。

次の瞬間、爆発音によってベルリは正気に返った。

ジャイオーンはフォトン・バッテリーを撃ち抜かれ、大爆発を起こしていた。ヘルメットの中に自分の名を呼ぶラライヤの声が何度も響いていた。






エル・カインド船長はようやく連絡が取れたラ・ハイデンの姿を見て驚愕した。彼の優雅な衣装が血まみれになっていたからだ。

エル・カインド「だ、で、・・・、どうしたらいいのでしょう?」

ハイデン「君はできるだけ早く出港してトワサンガへ向かってくれたまえ。今回の任務はビーナス・グロゥブを離れることだ。半年後に戻ってくるときはおそらくビーナス・グロゥブは大きく様変わりしているだろうが、住んでいる人間は変わりはしないものだ。我々スペースノイドは働き者だ。どんな困難も雄々しく乗り越えてみせるさ」

エル・カインド「しかし、その血は一体・・・」

ハイデン「自分は総裁に就任してから殺生ばかりだよ。まさか自分が人を殺すとは思わなかったが、戦うべきときに戦わずに総裁は務まらないのだ。ビーナス・グロゥブは、1000年の闇の夢を葬り去り、1000年の光の夢を真に抱くときが来た。闇と戦う仕事は自分にまかせて、あなたは支度ができしだい出港しなさい」

エル・カインドと副長が航行プランを作成し終わり、ビーナス・グロゥブを再び離れていったのはその2日後であった。

その間、ビーナス・グロゥブとは一切の連絡が取れなかった。



(ED)



あとがき

ここで1クール分が終了です。細かいミスがあるようで、直さなきゃいけないのですが、ちょっとサボると書けなくなりそうなので修正は気づいたときにちょこちょこやります。

ここまでくれば、あとは何とかなりそうですね。



この続きはvol:47で。次回もよろしく。






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