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「ガンダム レコンギスタの囹圄」第2話「クンタラの矜持」前半 [Gのレコンギスタ ファンジン]

「ガンダム レコンギスタの囹圄」


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第2話「クンタラの矜持」前半



(OP)

カシーバ・ミコシはキャピタル・タワー最終ナット・ザンクト・ポルトを背に宇宙を航行していた。

その船内にはゲル法王のトワサンガ亡命に連れられてやってきたウィルミット・ゼナム、ノレド・ナグ、ラライヤ・アクパールの姿があった。

無重力空間で上手くバランスが取れないウィルミット・ゼナムが宙で身体をバタバタ動かしていた。通路にはノレドとラライヤが並び、法王が特別室へと入っていくのを見守っていた。ウィルミットがようやく着地して口を開いた。

ウィルミット「では法王猊下。お休みなさいませ」

ゲル法王「よしなに。皆様も」

ノレドとラライヤが声を揃えてはいと返事をした。扉はすぐさま閉じた。

3人はレバーを手に船内を移動した。前後には護衛がついていた。すると、進行方向通路の交差からキャピタル・ガードの取り巻きに囲まれた中年の男性が姿を現した。男は40代後半で黒髪。浅黒い肌。顔立ちはアジア系で、身長はウィルミットと同じくらいだった。中肉中背で颯爽とした美男子だった。

その男はレバーから手を放し、交差のところに立って3人を待ち構えた。ウィルミットは同じように降りようとしてバランスを崩し、相手の男性を蹴ってしまった。男性は軽くうめいて後ろへ飛ばされ、取り巻きがそれを受け止めてまっすぐ立たせた。

ウィルミット「(男に会釈してからノレドとラライヤに紹介する)こちらはキャピタル・ガード調査部のジムカーオ大佐です。クンパ大佐の後任なんです」

ジムカーオ「長官はお疲れでしょう。先にお休みになっては」

ウィルミットはそんなと言いかけてからかぶりを振って応えた。

ウィルミット「ではごめんくださいませ。先に休ませていただきます」

ジムカーオ「お身体に気を付けて。ゆっくり休んでください。タワーはしばらく運休ですから」

ウィルミットが身体を不安定に上下させながら去っていった。

ジムカーオ「(ノレドとラライヤを振り返り)おふたりには少しばかりお話があります」

ノレドとラライヤは顔を見合わせた。

彼女たちふたりは、カシーバ・ミコシの一室に案内された。室内は宇宙船内とは思えないほど広く、豪勢な作りをしている。ジムカーオ大佐は取り巻きに部屋に入るなと指示して椅子のある方に手を上げた。ふたりは席について室内を見回した。作りは豪勢だが閑散として散らかっていた。

ジムカーオ「カシーバ・ミコシは2度も荒らされまして。まだ片付いていないのです。保存用のグリーンティーのラテみたいですけど、どうぞ」

ジムカーオ大佐はふたりにカップを手渡して自分も着席した。ノレドはさっそくストローに口をつけた。ラライヤは不思議そうにカップの印刷を眺めている。

ジムカーオ「ビーナス・グロゥブまで行かれたそうで。(ノレドとラライヤが頷くのを待って)ラ・グー総裁にお会いなされたようなので手短にお話いたしますが、自分はヘルメス財団の者で、かつてはトワサンガのレイハントンさまの参謀を務めておりました。現在トワサンガはレイハントン家とドレッド家を失って混乱状態にあり、早急な事態収拾が求められております。ついては、おふたりにはキャピタル・ガードの調査部に所属していただき、レイハントン家再興にお力添えをいただきたい。ノレドさんはベルリ坊ちゃんの婚約者だとか」

ノレド「ええーーーーーーッ。はい!(満面の笑顔で)そのつもりです!」

ジムカーオ「先代のミセス・レイハントンは素晴らしいお方でした。あなたにはぜひあのようなお方になっていただきたい。(ラライヤの方を振り向き)ラライヤさんはパイロットと聞いておりますが」

ラライヤ「(ラテを吸ってから一呼吸おいて)ドレッド軍のパイロットで地球降下を体験しました。でも待ってください。なぜキャピタル・ガードがトワサンガのことに口を差し挟むのですか!」

ジムカーオ「協力者になっていただけるのであればお話いたします」





ゴンドワンの首都パリスに火の手が上がっていた。

逃げ惑う市民に紛れて、ルインとマニィの姿があった。ふたりが首都におけるテロ事件の主犯であった。彼らの協力者は首都に潜伏している人間だけで2000名以上いる。ゴンドワンのクンタラは決起のときを迎えて燃え上がっていた。ルインとマニィは彼らのリーダーになっていた。

すでに首都では頻発するテロ事件の犯人がクンタラではないかとの噂が広がっていた。しかし犯行声明が出されておらず、逮捕者もいないので警察は動けず、市民による暴力という形でクンタラへの私刑が始まっていた。

市民による暴力は、弾圧そのものだった。クンタラの老人は殴られ、持ち物を奪われた。子供たちは学校へ通えなくなり、強姦に怯えた。それらから逃れるように裕福なクンタラたちの間ではアメリアへの亡命が始まっていた。だが、裕福でないクンタラたちは軍や警察、さらには一般市民からの暴行に耐えねばならなかった。

ルインとマニィは警察の眼を逃れて、小さな酒場の2階へと逃げ込んだ。1階の酒場を経営している太った白人の男は、クンタラではなかったが反スコード教徒であり、税金嫌いの無政府主義者だったために、クンタラに協力しているのだった。

ルイン「いいか、肝心なのはここからだ。爆弾テロが首都の真ん中で起きたことで、いよいよ連中は我々クンタラへの差別心を露わにしてくるだろう。この眼をアメリアへ向けさせなければいけない。クンタラは全員がアメリアへの亡命を希望していて、アメリアの市民権を獲得し、いずれゴンドワンに復讐するためやってくる。連中にそう思わせるんだ。差別して暴力を振るうということは、同時に不安の表明でもある。連中の暴力に反応して対抗するのではなく、不安心理を利用するのだ」

同志A「ルインの兄ィがそういうなら従いやすけど、仲間の中にはこんなまどろっこしいやり方ではなくもっと大々的に戦争でも吹っ掛けるべきだって意見も多いわけっすが」

ルイン「お前たちの気持ちはわかる。オレはかつて学問することで連中と平等になれると頑張ってきたのだ。そして、やはりそれは叶わぬとわかってこうして戦いを選んだ男だ。しかしな、勝つためには順序ってものがある。気に食わない人間を殺して憂さを晴らすだけではいけないんだ。我々は勝たねばならない。いずれわかるが、準備は進めている。我々はいずれはゴンドワンにもアメリアにもキャピタルにも戦いを挑んで勝てるだけの戦力を手に入れる。それまでは辛抱してくれ」

同志B「オレたちはルインの兄ィについていきますけど、アメリアがもしゴンドワンみたいにクンタラを差別し始めたらどうするんで?」

ルイン「それについては心配はいらない。アメリア軍総監のアイーダは近いうちにクンタラを救済する法案を通してクンタラを受け入れる表明をするはずだ」

同志C「わかるんで?」

ルイン「ああ、オレにはわかるんだ。そのときが来ればわかるから、とにかくいまは堪えて、オレの指示通りに動いてもらいたい」

同志D「オレっちたちもアメリアへ亡命しちゃいけないんですか? もしその話が本当で、アメリアへ行けば差別されないってんなら、こんな危険なことをしなくてもいいかもしんねぇでしょ?」

ルイン「(首を横に振って)アメリアのアイーダがオレたちを受け入れるのは、あくまでオレたちを弱者として扱うからだ。たしかにそれで救われる連中もいるだろう。だからアメリアへ行きたい奴を止めるつもりはない。行きたいなら行けばいいんだ。しかしな、弱者として受け入れてもらって、弱者であることを盾に要求していくことが本当に長い目で見てオレたちのためになるのだろうか? 反スコード教であるクンタラは、スコード教が禁じていながら人間の欲望に根差して根絶できないことなどに手を染めて大金を稼いでいる者もいる。そういう連中は金は持っているが人間的に劣っていると見做されて差別の原因にもなっている。そんな我々がいつまでも弱者面していられるだろうか? オレたちは弱者なのか? そうではないはずだ。クンタラは強い。多勢に無勢で頭を押さえつけられているから世に出られないだけだ。オレたちがもしカーバを手に入れたら。クンタラ安住の地カーバに達して、持っている能力を最大限に発揮出来たら、そう考えたことはないだろうか。アメリアに渡って弱者権力にすがって惨めに生きるのが本当の我々なんだろうか。なぜ我々は強くなろうとしないのか」

マニィ「(真剣な表情で)みんな、ルインを信じて。絶対に上手くいくから」

部屋に集まっている実行部隊は10名ほどであったが、彼らは互いに顔を見合わせて頷き合い、ルインの元にひとつになることを誓い合った。

顔を紅潮させてテロの成功を喜びあっていた彼らであったが、1階でけたたましい物音がしたのを合図に手に手に武器を取って身構えた。

同志A「ルインさんとマニィさんは窓から逃げてください! ここはオレたちが食い止めます!」

銃声が響き渡ったあと、階段を駆け上ってくる音がした。ルインとマニィはすぐさま窓の外へと逃げた。彼らの同志たちは部屋にあった机をドアの前に並べてバリケードを作った。

襲撃してきたのは首都の警察であった。彼らはドアの外から銃を乱射した。窓から外へ出たルインとマニィは自分たちが警察に包囲されていることを知った。サーチライトが屋根伝いに逃げるふたりの姿を追いかけた。ふたりの頭上には満天の星空が輝いていた。しかしそれは薄く煙っていた。

ゴンドワンの首都はクンタラたちが引き起こした同時テロによってあちこちから火の手が上がり、消防車のサイレンが鳴りやまない状態だったのだ。警察は犯行声明が一向に出ない連続テロの対応に疲れ切っていたが、ようやくアジトのひとつを見つけたようだった。

サーチライトはふたりを追いかけ続けた。ルインは店の1階で主人が倒れているのを横目で見た。酒場の主人は税金嫌いの警察嫌いだったためにガサ入れに抵抗して撃たれて死んだらしい。

ルインとマニィは、川縁の遊歩道へ出ると用意してあったボートに乗り込んだ。ボートは2隻ある。より大型のボートにはルインとマニィによく似た男女が乗り込んでいる。そのボートはルインとマニィが北へと船を動かすのを確認すると、自分たちは南へと下っていった。

マニィ「(ルインの顔を見て)みんな、大丈夫かな」

ルイン「大丈夫だ。抵抗はするなといい含めてある」

この日のテロは、店内の同志10名と、南へ下ったボートの同志2名が逮捕されるところまでが計画であった。彼らはよその国からテロに参加してきた者らで、全員にアメリアのパスポートを持たせてあった。彼らはわざと逮捕されるように計画されていたのだ。

ゴンドワン政府はテロの犯人像を絞り込めていない。そこでアメリア人を装ったクンタラをわざと逮捕させて、また取り調べでアメリアへ渡ったクンタラがゴンドワンに復讐するためにアメリアの支援を受けて活動していると喋らせることで、クンタラがゴンドワンの北方に集結しつつあることを隠そうとしているのだった。

ゴンドワン北方は凍てつく寒さとエネルギー不足で人々が流民となって南へ下っていた。クンタラたちはその土地を奪って次々に入植してきているのだった。

ルイン「今回の逮捕で、ゴンドワンはアメリアの支援を受けたクンタラがテロ活動をしてきていると思い込み、陸軍をノルマンディに貼り付けたままにするだろう。天才クリム君の活躍でゴンドワンとアメリアとの戦争が激しくなればなるほど、北方への監視の目は弱まる」

マニィ「でも本当にアメリアのアイーダはクンタラの受け入れなんて表明するのかな」

ルイン「オレも少々不安ではあるのだが・・・。そこは彼を信じるしかあるまい。いまのところはすべて彼の計画通りにことが進んでいるのだから」






キャピタル・テリトリィの飛行場に着陸したホズ12番艦に荷物が運び込まれてきた。その貨物室を見下ろすデッキに人が集まっている。

スーン「たったこれだけか?(スーンの前に整列している人数は20人ほど)栄光のジット団の誇りあるメンバーはみんなどこへ行ったのだ?」

コバシ「パイロット以外誰一人いないなんて、地球に着いたからって現金なものね。船は使い古しのポンコツだし嫌になっちゃう。(貨物室に向かって、声を張り上げ)さっさと補給を済ませてちょうだい! アメリアに攻め込むんでしょ?」

そのとき突然船の背後で爆発が起こった。続いて銃撃戦が始まった。船の外には大型運搬機に乗せられたG-セルフが積み込みを待っている。運搬機の操縦席にはハッパが座っていた。近くでまた爆発が起こり、跪いた格好で横向きに乗せられたG-セルフが埃まみれになった。

ハッパ「(車の窓から身を乗り出し)早く乗せろ! どこが攻めてきたんだ?」

コバシ「(デッキの通話機を耳にあてながら)反乱?(スーンに向き直り)アーミーの中で反乱だとか言い出してるけどどういうこと?」

スーン「こちらが訊きたい」

バラバラと軍靴が聴こえてきた。ジット団のメンバーは、あっという間に銃を持ったアーミーに取り囲まれた。ハッパが乗る運搬機にもアーミーの制服を着た男たちが乗り込んできた。兵士のひとりがハッパに銃口を突きつける。

兵士A「自分に撃たせないでください。G-セルフを早くなかへ」

ハッパ「お前たちどういうつもりなんだ!(車を発進させる)オレはアメリア人だ。巻き込むな!」

兵士B「(窓の外に向かって怒鳴る)残りのウーシアは諦める! 艦を発進させろ!」

兵士A「(ハッパに向かって)自分らはクンタラです。ジット団の皆様とハッパさんのお力をお借りしたい」

ハッパ「クンタラの人たちが反乱って、どうするつもりなんだ? 行き場所は?」

兵士A「クンタラに行き場所などありません。これから作るんです」

デッキの上で反乱兵士代表から話を聞いたスーンとコバシが飛び上がるほど驚いていた。

コバシ「あんたたちが反乱者だったなんて! クンタラの分際でッ!」

スーン「約束はどうなるんだ? 大きな家は? 軍人恩給は? ちょっと待てよ、この船ッ!」

ホズ12番艦はG-セルフを回収するなりハッチが閉まり切らないうちに離陸を開始した。それを阻止しようとアーミーの兵士たちが地上から船に向かって銃撃を行っていた。ゆっくりと上昇したホズ12番艦のメインエンジンに火が入り、ノズルが明るく光ると飛行を開始した。

運搬機の運転席を飛び出したハッパは早足で階段を駆け上がり、格納庫の上部デッキの人だかりに向かって突っ込んでいった。

ハッパ「オレはクンタラの反乱に関係ないだろ? 降ろしてくれ!」

申し訳なさそうに首を横に振る兵士たち。その輪の中でスーンが肩をわなわなと震わせている。なだめようとする兵士の手を振りほどいてスーンは手すりを掴んで絶叫した。

スーン「ジュニアーーーーーーーーーーーーーーッ!」






カシーバ・ミコシの一室。ノレドとラライヤは2段ベッドのある1室を与えられていた。その部屋には大きな鞄と段ボールが雑多に詰め込まれていた。そのひとつからノベルが出てきた。

ノベル「ノレド、ラライヤ、ヒサシブリ」

ノレド「これ、あたしたちの荷物だ!(段ボールを開け始める)全部あたしのだ」

ラライヤ「(ベッドに腰かけ不安そうに)ジムカーオさんの話は本当でしょうか?」

ノレド「ビーナス・グロゥブのラ・グー総裁がハザム政権を承認せず、早急にレイハントン王家を復興しなければトワサンガにもフォトン・バッテリーが来なくなるって話?」

ラライヤ「ノレドさんがミセス・レイハントンなのは良いとしても、わたしがレイハントン王家の近衛隊長だなんて・・・。そんなのいきなり無理です!」

ノレド「(ラライヤの隣に座って天井を見上げる。膝の上にはノベル)夢みたいな話だけど、大人が勝手になんでも決めちゃうってのは違うんだよなー」

ラライヤ「キャピタル・ガード調査部がヘルメス財団の調査部でもあったとか、それをクンパ大佐に乗っ取られてトワサンガとビーナス・グロゥブには偽の情報が流されていたとか、わたしたちには話が大きすぎます!」

ノレド「で、トワサンガは地球の巻き添えだけは御免だと」

ふたりは狭いベッドの上で不安そうに肩を寄せ合った。






メガファウナの艦橋に警戒警報が鳴り響いた。弾道飛行を終えたメガファウナは上空からキャピタル・テリトリィに潜入を果たしていた。

警報はキャピタル・テリトリィからやってきた戦艦との遭遇によるものだった。

ドニエル「お出迎えが早すぎる。読まれていたのか」

ギゼラ「前方の戦艦と後続の戦艦が撃ち合いをしています。前のはゴンドワンのホズ型。後続の3隻がキャピタル・アーミーの船です」

ドニエル「どういうこった? 撃ち合いしているならこっちは様子見だ。ステラ、距離を取って飛べるか?」

ステラ「(操舵を切りながら)モチよ」

ベルリ、ルアン、オリバーの3名は警戒警報の中でパイロットスーツに着替えていた。そこにケルベスが駆け込んでくる。

ケルベス「ハッパさんを拾って逃げるはずが、敵からお出迎えと来た」

ベルリ「どんな作戦なんです?」

ケルベス「(首を振り)それがようわからん。ゴンドワンの戦艦がキャピタルから飛び出してきてアーミーと交戦しているんだ」

更衣室にドニエル艦長の声が響き渡った。

ドニエル「ベルリ、コアファイターで出られるか。前にいるゴンドワンの船から救援要請が来た」

着替え中のケルベスを残して3人が部屋を飛び出した。

モビルスーツデッキで早くも動き出すグリモア。

ルアン「なんでうちらがゴンドワンを助けなきゃならんので?」

ドニエル「待ってくれ、コアファイターに回線をつなぐ」

ベルリの乗ったコアファイターのコクピットにハッパの顔が映し出された。

ハッパ「ベルリ、ベルリか?」

ベルリ「ハッパさん?」

ハッパ「G-セルフはこちらにある。とにかくコアファイターで来てくれ」

ベルリ「ドニエル艦長、行きます!」

ドニエル「頼むぞ、ベルリ」

ベルリの乗ったコアファイターがメガファウナを飛び出した。ベルリがホズ12番艦に近づくにつれてアーミーの攻撃が激しさを増した。それをかいくぐってホズ12番艦に接近するベルリのコアファイター。格納庫のハッチが空くと、横倒しになったままのG-セルフが見えた。

ベルリ「1年ぶりだけどッ!」

コアファイターは、飛行するホズ12番艦のハッチに近づいていった。G-セルフはモビルスーツデッキの中で横倒しになっていた。

ベルリ「横向きですか? でもやるしかないっていうんでしょ!」

風に煽られ、近くでミサイルが爆発した。渦巻く風の中で機体をコントロールしたベルリは、敵からの度重なる攻撃に退きながらもなんとかG-セルフと合体を果たした。

コアファイターを得たG-セルフのメインモニターが光った。G-セルフは1年ぶりに起動した。

合体したことで、コアファイターのモニターがモビルスーツのカメラのものへと切り替わっていく。ベルリのヘルメットに点滅するパネルの光が反射した。モニターは次々に切り替わり、コクピット前方に並べられていった。最後に映し出されたのは、頭に拳銃を突きつけられたハッパの姿だった。

アーミーの制服を着た男が有線をG-セルフに打ち込んだ。

兵士A「接触回線で聴こえますね。G-セルフのコクピットから出て、機体を明け渡してください。G-セルフは我々クンタラの希望なのです。コピーが終われば必ずお返しいたしますし、おふたりの身の安全も補償いたします」

ハッパ「(暴れながら)いいからそのままG-セルフで逃げるんだ、ベルリ!!」

ベルリ「な・・・、クンタラ?」


(アイキャッチ)


この続きはvol:24で。次回もよろしく。



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