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「MASTERキートン」(1998年作品)第22話 感想(シャトー・ラジョンシュ1944) [アニメ/特撮]

1944年戦争のさなか、ヴィクトールのブドウ畑の一角に奇跡が起こり、過去最高品質のワインが誕生した。その成功はヴィクトールに見果てぬ幻想を与えてしまった。

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1944年物の品質を追うあまり、彼は採算を度外視してワインを作りすぎた。それが原因となって彼のシャトーは経営困難に陥ってしまったのだ。彼は妻のマグリットに経営を任せ、シャトーの改革に取り組もうとしていた。彼にワインづくりを教えたリベロも立場も不安定になっていた。

シャトー・ラジョンシュ1944は、戦争で銃弾が飛び交うさなかに摘まれたひと樽限定500本しかない奇跡のワインだった。価格は吊り上がり青天井でかなりの利益を生み出したが、ヴィクトールとリベロはひと瓶だけ手元に残していた。いま売れば1億円以上の値になるほどだった。

シャトーの経営再建のためそのひと瓶を抵当にして融資を受けるのがマグリットの経営再建案だった。彼女の実家もブドウ農家であったが、両親は過労で倒れ亡くなっていた。彼女はそうした悲劇を繰り返さないために科学的ワイン造りを大学で学んだのだった。

ヴィクトールとリベロもそのことは重々承知していた。それでも寂しさは拭えず、リベロはワインの引き渡しと調印式をもって職を辞すとヴィクトールに伝えた。

ドイツ兵が彼の屋敷に押しかけて来たとき、ヴィクトールとリベロは樽と一緒に干し草の中に入って身を潜めていた。ドイツ兵は干し草を銃剣で突いて彼らを探した。リベロは首筋を突かれ血を流したが、それでもワインを守るために声を出さなかった。ヴィクトールはそうまでして守り抜いたワインを抵当に入れることに内心では複雑な想いをしていた。

引き渡しセレモニー当日、ヴィクトールはシャトー・ラジョンシュ1944を床に落として割ってしまった。彼はわざとそうしたのだ。融資の件はすべて白紙撤回された。

仕事を否定されたマグリットは実家のある自分の農場へ戻った。そこには綺麗に手入れされたブドウ園が拡がっていた。ブドウの世話をしていたのはヴィクトールとリベロだった。

彼らは最後にシャトー・ラジョンシュ1944を飲んだ。リベロはヴィクトールが必ずそうすると信じて中身をすり替えていたのだ。リベロは去ったが、ヴィクトールとマグリットには多くの実りをもたらす農園がまだあった。

という話。これは感動的逸話だった。土とともに生きる人間を悲しいと捉えるか素晴らしいと捉えるかとの問いがあって、マグリットは土とともに生きることにも大きな価値があり、土地に縛られて一生を終えた両親は決して不幸なだけではなかったと思い直したということだろう。

老いたリベロが自ら退くことでマグリットにその役目を与えた場面も良かった。


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