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「センター・オブ・ジ・アース」(2008年作品)感想 [映画]

エリック・ブレヴィグ監督によるアメリカのSF映画。出演はブレンダン・フレイザー、ジョシュ・ハッチャーソン、アニタ・ブリエム。

<あらすじ>

地質学教授マックス・アンダーソンが行方不明になった。研究室を引き継いだ弟トレバーは、授業が不人気との理由で研究室の閉鎖を通告された。そこにマックスの妻のエリザベスがやってきて、カナダに引っ越すのでしばらく兄の子供たちを預かってくれと頼まれた。その子の機転でマックスが行方不明になった手掛かりを掴んだトレバーは、兄の子ショーンと一緒にアイスランドへ向かった。

現地で山岳ガイドのハンナを雇ったふたりは、マックスが探していた地底へ降りる縦穴を探した。中へ向かっていくと、地上に張り付く形で存在する地底世界を発見した。そこには人間はおらず、太古の地球がそのまま残っていた。ハンナ乗せ用減からマックスがここへやってきたことは確実であり、3人はその痕跡を探した。すると人が住んだ形跡と彼のメモと遺体を発見した。

恐竜や食虫植物に悩まされながら、3人は脱出方法を探した。間欠泉を使えば外に出られるとのメモを頼りに、父の死を嘆き悲しむショーンを励ましながら3人は進んだ。そして彼らはついに外へ出たが、そこはイタリアのベスビオ火山だった。

ハンナは謝礼に巨大なダイヤモンドを貰い、トレバーは自分の研究所を持つことになった。

<雑感>

フランスのSF作家ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」を下敷きにした子供向け冒険映画で、兄を亡くした弟と兄の息子がアイスランドに設置した地震計の数値を頼りに兄が辿った道を探しあて、地底世界へと入っていく話。火山への道案内を頼んだ女性がヒロイン役になっている。

この映画はジュール・ヴェルヌの「地底旅行」を読んでいると数倍楽しくなる作品だ。読んでないとなぜ地底にもう一つの世界が存在して、恐竜などが生きているのかちょっとわかりづらいかもしれない。アメリカの白人中流家庭くらいだとジュール・ヴェルヌくらいは日本でいうところの小中学生で読まされる。おそらくいまもそんなに変わっていないはず。

これは地球の中心に太陽があって、地殻の反対側にもう一つの世界や生態系があるという古い説、もしくは認識を題材にしており、地球の中心は熱いか冷たいかというかつて行われた議論について「冷たい」説の側に立った小説だ。地球内部に空洞があると信じていた人たちは、地球の内部は冷たいと信じていたのだ。

だからといってジュール・ヴェルヌがそれを本当に信じていたということではなく、むしろ科学的にはあり得ないとされるものをフィクションで再現し冒険を紡いだところに価値がある。ジュール・ヴェルヌは非常に頭の柔らかい発想をする作家だった。

本作は原作ほど地下世界を魅力的には描けていない。しかし、限られた時間で地下への冒険や叔父と甥の絆を描いた児童映画としては最高の価値を持っている。

映像がちょっと古くなっているのが残念だが、子供にジュール・ヴェルヌを読ませようかなと考えている親御さんなどは入門としてこの映画を与えてみるのもいいと思う。小さな子は食いつく内容じゃないかな。

☆5.0。この映画もすごく楽しくてお勧め。


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